研究課題/領域番号 |
07409008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
原岡 一馬 久留米大学, 文学部, 教授 (40098728)
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研究分担者 |
森本 由美子 久留米大学, 医学部, 講師 (90268954)
中島 洋子 久留米大学, 医学部, 助教授 (20279235)
安永 悟 久留米大学, 文学部, 教授 (60182341)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1998
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キーワード | 高齢者 / 知的低下 / 生きがいづくり / ソーシャル・サポート / 生きがい満足度 |
研究概要 |
本研究は、社会心理学の研究者が教育心理学、看護学の専門家と協力し、さらに、地域の医師や保健婦、栄養士と連携を摂り、老人の日常生活における行動と態度を調査し、また、知的精神機能検査を行い、現実の老人の問題を把握して、老人の知的低下を予防しようとする実践研究である。 平成10年度は、これまでの研究結果を参考に、自分で目標を持ち、自己有用感をもち、心に張りをもって、新しいことに取り組み、積極的に生き、生き甲斐満足度を持つことが知的低下を止めるのに有効であるとの考えから、地域のボランティア組織と連携して、「生きがいづくり教室」を5種類つくり、これらの教室へ参加を呼びかけ、ボケ予防システムづくりを目指したアクションリサーチの効果を確かめようとしたものである。 特に、1996年度から1998年度までに、継続して何らかの「生きがいづくり教室」に参加している者とそうでない者との「かなテスト得点」、「生きがい満足度」「安定満足度」「積極満足度」を比較するとともに、「ソーシャル・サポート」の程度の違いがそれらにどのように影響していたかを確かめた。 その結果、「生きがいづくり教室」への参加者は非参加者より、知的程度が高いばかりでなく、2年間を通して知的得点が有意に増加していた。また、生きがい満足度も有意に高くなっていた。また、「ソーシャル・サポート」についても、家族や友人や社会の援助の大きい者が知的にも、生きがい満足度も高かった。これらの結果から、「ボケ予防システムづくり」の地域活動が有効であったことを確かめることができた。
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