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1996 年度 実績報告書

感情の解釈学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07451001
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

山形 頼洋  大阪大学, 文学部, 教授 (60030178)

研究分担者 中岡 成文  大阪大学, 文学部, 助教授 (00137358)
鷲田 清一  大阪大学, 文学部, 教授 (50121900)
浅野 遼二  大阪大学, 文学部, 教授 (90030022)
里見 軍之  大阪大学, 文学部, 教授 (50066685)
溝口 宏平  大阪大学, 文学部, 教授 (80116178)
キーワード感情(パトス) / 気分(情態性) / 現象学 / ロゴス主義の破綻 / 解釈学 / 身体と感情 / 事実性の解釈学 / コミュニケーション
研究概要

本年度は、当研究課題における研究実施の第2年度にあたるために、研究実施計画にあげらたとおり、各分担者が個々の研究を進展させるかたわら、感情を巡る哲学的研究の方法論に重点を移して、年3回の全体会を行った。感情についての哲学の研究方法としては、解釈学、現象学、表情知覚に関する認知理論、精神分析などについて報告がなされたが、感情分析の方法の選択は、どのような関心から感情にアプローチするか(たとえば、人間の心の存在論という関心から、あるいは、心のケアという実践的関心から、あるいは、表情知覚の分析という認識論的関心から、など)ということ不可分に結びついており、今年度の課題であった方法論の統一ということは、さしあたりきわめて困難であり、とりあえずは、様々な方法論の相互批判と相互利用を推進するということに目標が再設定された。また個別グループに分かれた研究会が、各2,3回開かれ、ハイテガ-哲学と西田哲学と三木清の哲学をテーマとして、比較思想的観点からそれらの感情論が検討吟味された。また、心のケアという関心から、物語療法や精神分析における感情論や感情の分析方法、感情の物語負荷性などが、報告吟味された。また、近代哲学における情念論の歴史の概括のために、デカルト、スピノザ、ヒューム、カント、ヘーゲルの感情論についての報告検討が行われれた。今年度の反省としては、データベース化された文献を利用した、研究が思うように進捗しなかったことである。次年度に期したい。

  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 入江幸男: "問答の意味論と基礎づけ問題" 『大阪大学文学部紀要』. 37巻. 1-38 (1997)

  • [文献書誌] 鷲田清一: "フロイト-意識のブラックホール" 『現代思想の冒険者たち』. 0巻. 159-210 (1996)

  • [文献書誌] 鷲田清一: "哲学の場所" 『アルケ-』. No.4. 148-156 (1996)

  • [文献書誌] 鷲田清一: "生の交換 死の交換" 『講座≪生命≫』. 1巻. 181-221 (1996)

  • [文献書誌] 鷲田清一: "聴くことの力(1)-<試み>としての哲学" 『アスライオン』. No.43. 186-206 (1997)

  • [文献書誌] 山形頼洋: "アンリーの身体論 〜内在の概念とキネスラーゼ〜" 『哲学論叢』. XXIII. 75-90 (1996)

  • [文献書誌] 山形頼洋: "人間の存在、情念・行為" 『現代哲学の潮流』. 255-296 (1996)

  • [文献書誌] 溝口宏平: "歴史現象の存在論的解釈の可能性について〜ハイデガ-の「存在史」をわれわれはどのように評価すべきか" 『現象学年報』. 12号. 105-118 (1997)

  • [文献書誌] 浅野遼二: "世紀末の死生観" 『情報、ストレス、変化』. 8月号. 139-148 (1996)

  • [文献書誌] 浅野遼二: "パタ-ナリズムの黄昏" 『メタフュシカ』. 27号. 123-140 (1996)

  • [文献書誌] 浅野遼二: "生命の哲学(1)" 『大阪大学文学部紀要』. 38号. 1-26 (1997)

  • [文献書誌] 中岡成文: "ハ-バーマス〜コミュニケーション行為〜" 講談社, 308 (1996)

  • [文献書誌] 鷲田清一: "『じぶん-この不思議な存在』" 講談社現代新書, 180 (1996)

  • [文献書誌] 里見軍之: "『現代哲学の潮流』" ミネルヴァ書房, 322頁 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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