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1997 年度 実績報告書

大乗仏教における密教の形成過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07451007
研究機関高野山大学

研究代表者

松長 有慶  高野山大学, 文学部, 教授 (30086029)

研究分担者 奥山 直司  高野山大学, 文学部, 助教授 (50177193)
乾 仁志  高野山大学, 文学部, 助教授 (30168421)
藤田 光寛  高野山大学, 文学部, 教授 (90113191)
生井 智紹  高野山大学, 文学部, 教授 (80113190)
越智 淳仁  高野山大学, 文学部, 教授 (80086032)
キーワード大乗仏教 / 古代インド文化 / 密教の形成
研究概要

「大乗仏教における密教の形成」というテーマをもって、松長有慶を研究代表者として7名の高野山大学文学部のスタッフの協力のもとに、平成7・8年度の研究成果に基き、平成9年度も研究会を開催し、研究内容をさらに深めた。各研究分担者が当該年度中に発表した論文は別掲のとおりである。
研究代表者は、平成9年度の研究成果として2編の論文を執筆した。その一は「『秘密集会タントラ』の呪法」と題し、ヒンドゥー社会に古くから伝わる怨敵殺害法などの原始的な呪術を、インド後期密教の代表聖典である『秘密集会タントラ』が採用し、仏教思想をもって会通する例を取り上げ、呪法の仏教化の一端を示した。
他の一編は「大乗仏教における密教の形式」と題し、科研費による3カ年の研究成果の総まとめとしての意図を持つ論文である。まず仏教では解脱への行ないし所作であった悔過、瑜伽、陀羅尼を取りあげ、それらが次第に現世利益的な目的を付加し、密教教典に取り入れられた事例を検証した。
また漢訳教典を翻訳年代別に調査することによって、結界法、呪詛法、印契など仏教の中に本来求めえない密教儀礼が、4世から6世紀末にかけて次第に形成していった過程が明らかになった。
第3に、原始的な呪法を7世紀以降、密教教典に取り入れ、仏教的な意味づけを加えることによって、密教儀礼として形成される例を調査した。
また研究分担者によって、ヒンドゥー儀礼の密教儀礼化、仏教の戒律ないり大乗仏教の思想から、中期インド密教を代表する『大日経』『金剛頂経』への展開過程などが明らかにされ、研究成果として実り多い年であった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 松長有慶: "『秘密集会タントラ』における呪法" 山崎泰廣教授古稀記念論集(永田文昌堂). (予定). (1998)

  • [文献書誌] 藤田光寛: "方便を伴う十善戒-〈大日経〉と〈菩薩地戒本〉における-" 山崎泰廣教授古稀記念論集(永田文昌堂). (予定). (1998)

  • [文献書誌] 乾 仁志: "『初会金剛頂経』の背景にある大乗仏教-如来蔵思想との関係を中心に-" 高野山大学密教文化研究所紀要. 10(予定). (1998)

  • [文献書誌] 松長有慶: "インド密教の形成と展開" 法藏館(予定), 300P (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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