研究課題/領域番号 |
07451009
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関根 清三 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90179341)
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研究分担者 |
湯浅 弘 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (10230608)
佐藤 康邦 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80012508)
濱井 修 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (00012360)
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キーワード | カント / プロテスタンテイズム / エディプス・コンプレックス / 超自我 / 悔恨 |
研究概要 |
本年度の研究課題は、 (1)カント・ショーペンハウア-を中心とした近代哲学における良心論の検討 (2)ニーチェ・フロイト・デュルケーム・ウェーバーらの良心に関する深層心理学的、あるいは社会学的説明の検討 (3)現代に於てなお良心現象を重視するシェーラー・シュトーカー・ハイデガ-らの現象学派の良心論の検討 以上三点であったが、具体的な研究成果としては次のようなものが挙げられる。 (1)に関連しては、研究代表者の関根によって、カントの良心論とルター以来のプロテスタンテイズムの良心論の連関に関する研究が進められ、その間には従来考えられていた以上の強い連関があることが明らかにされた。 (2)に関連しては、研究分担者の湯浅が、ニーチェの良心論とフロイトの良心論との比較考察を行い、攻撃衝動の内向果として良心の疚しさを捉えるニーチェのアイディアとエディプス・コンプレックス(ないしは、エレクトラ・コンプレックス)の結果として同性の親との対抗を締め、親の超自我を内面化することで人間の良心が形成されるというフロイトの良心論の親和性を明らかにした。 (3)に関連しては、研究代表者の関根が、シェーラーの悔恨 概念に関して立ち入った考察を加えた。
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