研究課題/領域番号 |
07451015
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 東京国立博物館 |
研究代表者 |
山本 勉 東京国立博物館, 学芸部・美術課, 彫刻室長 (00150037)
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研究分担者 |
松田 誠一郎 京都市立芸術大学, 美術学部, 専任講師 (20239031)
加藤 寛 東京国立博物館, 資料部, 研究指導室長 (70161114)
安達 直哉 東京国立博物館, 資料部, 資料第一研究室長 (90231935)
丸山 士郎 東京国立博物館, 資料部・資料第二研究室, 研究員 (20249915)
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キーワード | 明珍恒男 / 写真資料 / 仏像彫刻 / 修理 / 造像銘記 / 像内納入品 |
研究概要 |
東京国立博物館保管の明珍恒男撮影写真資料の原板はすべて、現状では扱いの困難なガラス原板である。その保存状態は良好ではないが、十分に注意して焼付を作成した。保存状態良好の原板中からは、その映像が美術史的に貴重とみられるものを選択し、これらをデュープしてフィルム原板を作成した。また、その他の原板についても焼付からの複写を行なってフィルム原板を作成し、もって明珍恒男撮影写真資料のほぼすべての原板について、フィルム化を完成した。これにより被写物の全貌を容易に一覧することが可能となり、同時にこの写真資料の美術史研究上の利用価値を大きくひろげることができた。 さらに被写物の分類目録、被写物の現状との関係を中心として写真資料からえられる情報についての詳細な調書の作成を開始している。一部の写真の被写物確認あるいは関連資料確認のためには現地調査(京都、奈良等)も実施している。 これらの調査研究の過程で、被写物が不明であった写真についてもそれが確認されたものもある。また美術史ことに彫刻史上に重要な作品である法隆寺食堂塑像群、法華寺維摩居士像等に関する、これまで知られていなかった修理中の写真資料の発見もあった。それらは当該作品の構造技法等の理解をすすめるためにきわめて有効であり、調書の作成にとどまらず、それぞれの問題について別途個別研究を行い、論文発表を準備中である。
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