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1995 年度 実績報告書

地域組織とネットワーク

研究課題

研究課題/領域番号 07451044
研究種目

一般研究(B)

研究機関金沢大学

研究代表者

碓井 たかし  金沢大学, 文学部, 教授 (40079447)

研究分担者 山口 洋  金沢大学, 文学部, 助手 (00262543)
岩本 健良  金沢大学, 文学部, 助教授 (50211066)
溝部 明男  金沢大学, 文学部, 助教授 (90127142)
橋本 和幸  金沢大学, 文学部, 教授 (80031798)
キーワード集権化-分権化 / 高齢者福祉サービス / 創成的コミュニティ / ファミリー・ネイバー / 大学進学移動 / 影響力
研究概要

碓井担当:ネットワークの基礎理論と予備調査。官僚制の集権構造-分権化-ネットワーク化をを連続的にとらえる試論として、集権化と分権化の代替的な観点を文献サーベイから摘出した。集権的公式構造とネットワークの共生(コープこうべの事例)、高齢者福祉サービス・ネットワークの多重性(輪島市の事例)の予備調査を実施した。
橋本担当:ネットワークに基づくコミュニティ論の限界を克服するために、「創成的コミュニティ」を提案したい。地域性を考慮したネットワーク分析は、役割群や同族団・講組組織といった社会学のオーソドックスな対象へのアプローチにおいても可能である。次年度は、具体的なフィールドを研究することで、かかるコミュニティの内実を深めたい。
溝部担当:次の二つの仮説を検討中である。(1)輪島漆器業界の「塗師(ぬし)」は、職人層からなる内ネットワークと全国的な販売網としての外ネットワークの結節点に位置し、これが強力な政治的資源となるため、他業界の代表よりも市長に当選しやすい。(2)能登の女性はよく働くといわれるが、これは能登では女性たちが、キャリア形成を必要とする職種・ポストから排除されていて、行商・朝市での販売・ホテル旅館の手伝い等、外来者の眼にふれやすい雑業労働で働かざるをえないための見かけ上の事にすぎない。
岩本担当:共同で日本における大学進学時の都道府県間の地域移動を分析しネットワーク構造を明らかにした。10月に金沢市民400人を対象に訪問面接調査を行ない、社会参加と階層価値観・余暇活動との関連を調査し、現在分析中である。また、インターネットを利用した学術情報資源のネットワーク化についてその現状と展開可能性を調査中である。
山口担当:輪島市の予備的調査から、同市の社会的ネットワークにおけ漆器業界の特異な位置付けと、同業界の政治的影響力との関係が明らかにされつつある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 岡太彬訓・岩本健良: "非対称クラスター分析法による大学進学における都道府県間の関連の分析" 理論と方法. 10(1). 1-13 (1995)

  • [文献書誌] 橋本和幸: "社会・文化環境(周囲世界)としてのコミュニティ(覚書)-コミュニティ論再考-" 社会環境の認識に関する総合的研究. 1-8 (1996)

  • [文献書誌] 橋本和幸: "能登が継承する『家』の連続性と近隣関係" AERA Mook (『社会学がわかる』). 12. 82-86 (1996)

  • [文献書誌] 碓井 たかし: "分権化の説明論理" 金沢大学文学部論集 行動化学篇. 16. 31-48 (1996)

  • [文献書誌] 碓井 たかし編著: "コープこうべ -生活ネットワークの再発見-" ミネルヴァ書房, 368 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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