研究概要 |
(1)北海道登別において,国際観光旅館従業員に対する調査を7月,および3月に実施.成果の一部は,日本観光学会全国大会において,香川眞,米田和史,根橋正一,他が,「リゾート労働における仕事のやいがい-N国際観光旅館の事例-」(1995年10月21日,東洋大学)として報告した.ゲストとの出会いの場面における成功,不成功が,ホストの満足度を決定し次の仕事へのモチベーションにつながることが,満足-不満足の内容分析および,相関分析を通して明らかになった.出会いにおいては,ホストのスキルばかりでなく,ゲストのスキル(これを,われわれは観光スキルと呼ぶ)の必要性が発見された. (2)引き続きおこなっていた研究会の成果は,各メンバーが199年12月までに,それぞれ論文を執筆し,『現代観光研究』として1996年5月に嵯峨野書院から出版される予定である.現在の観光学界での主要なテーマは,「観光学の大系化」,というよりはむしろ必要性,であるが,本書では,各分野からの研究と学際的研究を検討し,大系化の可能性を討論した.また,いくつかの具体的な課題に対して,分析を試みた.本書には,計25の論文が集録される. (3)12月に3泊4日,および3月に4泊5日の日程で,栃木県日光地区(日光市,今市市,藤原市,足尾町,栗山村)にて,各市町村の観光主管課,観光協会,商工会議所,ホテル等,関連事業所に対して聞き取り調査,および資料収集を実施.これらのデータは,各自の分担に沿って分析を進めており,研究会にて報告,討論をおこなっている.(2)において,討論した方法を用いて,総合的,大系的研究を試みている.
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