研究課題/領域番号 |
07451099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮下 志朗 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90138610)
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研究分担者 |
廣瀬 浩司 筑波大学, 文芸・言語学系, 専任講師 (90262089)
鈴木 雅雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (20251332)
松村 剛 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00229535)
池上 俊一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70159606)
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キーワード | 中世 / ルネサンス / 聖者伝 / 象徴効果 / 文化的な財の領有 |
研究概要 |
フランス中世・ルネサンスの教義・伝説・象徴に関する一次的史料を収集するという初期の目的はおおむね達成されたので、本年度なかばより具体的な研究に着手している。文学・芸術における社会・宗教的表象をめぐる、送り手と受け手のせめぎあいがひとつの大きなテーマとしてたち現れてきたといえよう。なお各研究者は目下、次のような主題と格闘しており、その成果は一部すでに発表されている。 (1)中世都市における水の機能とそのサンボリズム(池上) (2)中世における身ぶりの意味作用(松村) (3)16世紀フランスにおける建国神話の創造(宮下) (4)聖者伝テクストの変形ならびに受容(松下、宮下) また本研究の一環として「中世」ならびに「終末思想」というテーマを設定して討議をおこなってきた。その結果は蓮實重彦・山内昌之編『地中海 終末論の誘惑』(東京大学出版会,1996)に吸収されている(宮下、池上、鈴木が執筆)。そして「中世」というテーマに関しては、問題提起の書の上梓に本研究メンバーが積極的にかかわったことは高く評価できると思う(東京大学出版会より4月刊行予定、正式タイトル未定。宮下は編者の1人。他に池上、松村が執筆)。いよいよ本研究も最終年度を迎えるわけで、問題系の整理ならびに解明に努力することで、めざましい成果が得られるものと確信している。
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