研究課題/領域番号 |
07453001
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大村 泉 東北大学, 経済学部, 教授 (50137395)
|
研究分担者 |
宮川 彰 東京都立大学, 経済学部, 教授 (20128581)
|
キーワード | 『資本論』 / マルクス / エンゲルス / 国際マルクス / エンゲルス財団 / 『共産党宣言』 / 『資本論草稿集』 / メガ(MEGA) / MEW |
研究概要 |
本年度(平成7年度)の研究実績の概要は以下の通りである。 1.本年度は本研究計画の開始年度であって、予算示達後、研究代表者大村は、計画遂行に必要な諸設備(高性能パソコン、光学読取機、対応ソフトほか)を購入して、これらの習熟につとめ研究分担者宮川と共に研究補助者数名を確保した。 2.国際マルクス/エンゲルス財団事務局長や財団研究員の協力を得てデータベース作成要領の明確化、財団との規格の統一をはかった。 3.内外関連文献タイトルの調査では、1000点を超える海外文献(書籍中心)と5000点を超える国内文献タイトル(雑誌論文を含む)を蒐集した。この蒐集では内外の研究者のテーマ設定の相違や、歴史的事件と研究テーマとの相関について興味深い関連を知った。 4.マルクス/エンゲルス文献翻訳史の調査では、戦前分を含めて約1500点のタイトルを蒐集した。この蒐集では、『共産党宣言』は戦前内務省警保局でも訳出されていること、挙示底本と実際の底本が異なる事例がいくつか存在すること、1937年の人民戦線事件以後1945年の敗戦に至るまで、マルクス/エンゲルス文書の翻訳は国内の店頭から姿を消したこと、公的機関(大学図書館など)で戦前の翻訳コレクションを有するところは稀なこと、などが明らかになった。 5.既刊メガ第2部諸巻(分冊)学術アパラートの典拠文書記録、文献・人名索引のデータベース化では、光学読み取り機を用いてこれらの文書の第一次情報処理を完了することができた。 6.大村は上記諸課題と関連させて、内外のマルクス/エンゲルス研究の動向を調査したり、『資本論』第3部草稿そのものの検討に取り組み、成果を平成7年12月25(26)日付『朝日新聞』文化欄や、『研究年報経済学部』第57巻第4号で公表した。
|