研究課題/領域番号 |
07454020
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岸本 晶孝 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00128597)
|
研究分担者 |
吉野 崇 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50005774)
山ノ内 毅彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30241293)
新井 朝雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80134807)
林 実樹宏 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40007828)
中路 貴彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30002174)
|
キーワード | Hardy空間 / Beraman空間 / Toeplitz作用素 / Dirac作用素 / C^*環 / von Neumann環 / 自己同型 / 有界正則関数 |
研究概要 |
本研究においては、力学系の量子化など、非可換な対象を取り扱うが、内容は多岐にわたる。(種々の関数空間、そのうえの作用素、ハミルトニアンやDirac作用素、作用素間の関係や不等式、作用素のなす環、その自己同型、それらのなす群、群の作用や余作用、量子群の表現、など。)研究代表者は主に作用素環(C^*)の自己同型を対象としてエルゴード論におけるローリンの性質の量子化を考えた。特に連続パラメーターの場合にその定式化を試みて、一定の成果を得た。(これは古典論の場合にも対応する結果がない。)この結果はひとつの自己同型の場合にも応用できて、どんなC^*環にもローリンの性質を定義することを可能とし、その自己同型に対する1-cohomologyがほとんど自明であるであることを導き出す。しかし、この性質を示すことは多くの場合困難なようであり、有用性については今後の研究を持たなければならない。 さらに、古典論と量子論の違いを鮮明にする結果「量子格子系の平行移動不変な状態のなかで純粋状態が稠密に存在する」ことの一般化を試みた(岸本)。いろいろな関数空間(Hardy, Bergman空間など)やそのうえの作用素(Toeplitz作用素など)、その不変部分空間などを考察した(中路)。有界正則関数による点分離の問題を研究した(林)。いろいろなモデルのハミルトニアン、正準交換関係の表現、量子群の表現を解析した(新井)。von Neumann環上での有限群の余作用の分類を試みた(山ノ内)。多くは前年度からの継続である。
|