研究課題/領域番号 |
07454042
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
家 正則 国立天文台, 大型光学赤外線望遠鏡計画推進部, 教授 (30111446)
|
研究分担者 |
能丸 淳一 国立天文台, 大型光学赤外線望遠鏡計画推進部, 助手 (00270447)
佐々木 敏由紀 国立天文台, 大型光学赤外線望遠鏡計画推進部, 助手 (80178657)
関口 和寛 国立天文台, 大型光学赤外線望遠鏡計画推進部, 助教授 (20280563)
|
キーワード | 渦状銀河 / 自転角運動量 / 銀河形成 / スペクトル観測 |
研究概要 |
本研究は、これまで宇宙における渦度分布に関する系統的な研究がなされていなかったことに着目し、渦巻銀河の自転角運動量ベクトルの6次元位相空間中での分布を調べるという全く新しい手法により、宇宙における渦度分布を観測的に解明することを目的としている。具体的には、研究代表者らが既に作成した渦巻構造のカタログデータと、今回新たな観測的測定により補充した運動学的データを組み合わせて、銀河渦度ベクトルを3次元的に一意的に測定して解析することにより、これまでの研究にあった不定性を除去した解析を行うことに特色があり、意義がある。 平成七年度は岡山天体物理観測所の188cm望遠鏡および91cm望遠鏡を用いて、渦巻銀河の渦巻の向き、銀河の長軸の方位角と軸比の測定値、および長軸に沿った回転速度を測定し、銀河の自転角運動量ベクトルを3次元的に決定する観測を六次にわたって行った。その結果、A426銀河団、PegI銀河団とおとめ座銀河団の渦巻銀河合計100個以上について、渦度ベクトルを測定することに成功した。渦度ベクトルの分布に偏りがあるかどうかについては解析方法の開発を含めて検討を進めている。 また、これらの観測を効率的に進めるための多天体分光器の開発研究、高屈折率グリズムの試作研究も開始した。
|