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1997 年度 実績報告書

中性ロ-中間子の質量・巾は原子核内で変化するか

研究課題

研究課題/領域番号 07454045
研究機関東京大学

研究代表者

丸山 浩一  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50114658)

キーワードカイラル対称性の回復効果 / 量子色力学(QCD) / ハドロン / ベクトル中間子 / 中性ロ-中間子 / 核楳質効果 / 質量変化 / 光核反応
研究概要

実験結果の解析
平成7年核研で実施した^3He原子核を標的とする,π^+π^-生成実験のデータ解析を終了した.
π^+π^-不変質量分布及び消失系の質量分布の決定,コヒーレントなρ^0生成とインコヒーレントなρ^0生成の2モードに事象を分類した.
ρ^0生成反応に対するアクセプタンス補正を加え,生成断面積を決定できた.
反応の現象論的モデル計算を実施,2モードそれぞれについて質量と巾の変化を調べた.
以上のように.これまで知られでいなかった1GeV近辺の閾値近傍でのρ^0の光生成機構を始めて決定し,その質量・幅を決定した.
結論
(1)コヒーレント生成では,決定したρ^0の質量・巾の値は自由空間での値と同じであることを検証.
(2)インコヒーレントな場合にはρ^0はピ一クとして観測できないことが判明.
(3)インコヒーレントなモードでは,モデルを仮定し.不変質量分布を再現することができる.この場合質量変化が起きている可能性は否定できない.
今後 計画当初に比べ.更に多くの理論的研究(質量減少の大きさに違いがある)が発表されている.それにも関わらず.実施された原子核におけるρ^0質量測定実験は本研究のみである.カイラル対称性回復の兆しを探す本研究は大きな意義をもっていたことが分かる.研究は当初の計画に従い.TAGX(タグ・エックス)共同研究グループの協力を得て進めることができた.今後はインコヒーレントなモードでのモデル依存性の検討が課題である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] G.Garino: "A straw chamber for the TAGX spectrometer" Nuclear Instruments and Methods. A388. 100-108 (1997)

  • [文献書誌] K.Maruyama: "Mass of the ρ^0 meson observed in a photon induced reaction" Nuclear Physics B. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] G.J.Lolos: "Evidence for ρ^0 mass modification in the ^3He(γ,ρ^0)ppn reaction" Physical Review Letters. 80. 241-244 (1998)

  • [文献書誌] K.Maruyama: "Proceedings of the 25th INS International Symposium on Nuclear and Particle Physics with High-Intensity Proton Accelerators (Mass of the ρ^0 mason in nuclei)" T.Nomura, (印刷中) (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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