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1995 年度 実績報告書

雑音場による分光学的緩和過程のダイナミックス

研究課題

研究課題/領域番号 07454095
研究種目

一般研究(B)

研究機関神戸大学

研究代表者

福田 行男  神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (40025482)

研究分担者 蛯名 邦禎  神戸大学, 理学部, 助教授 (50151999)
鏑木 誠  神戸大学, 国際文化学部, 教授 (40093504)
河本 敏郎  神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (70192573)
國友 正和  神戸大学, 理学部, 教授 (40031348)
キーワード分光学的緩和過程 / 雑音場 / 核磁気共鳴 / NMR過渡現象 / 横緩和 / ホールバーニング / 計算機シミュレーション
研究概要

本研究の目的は、コヒーレント分光学における緩和過程の基本概念の再検討と、分光学的緩和現象の統一的理解・記述法の確立である。スピン1/2系の核磁気共鳴過渡現象をモデルに、緩和の原因をランダムな擾乱とする立場から、1)人工的な種々の雑音場による緩和現象の精密測定と計算機シミュレーションを行い、雑音の性質と緩和現象の対応を調べ、2)従来の統計論的緩和理論で解析的に取り扱える範囲を明確にし、より一般的条件下での現象の記述法を探索する。また、3)相関関係を操作できる雑音光を発生させて、光学的二順位系のコヒーレント過渡現象を観測して、4)「雑音光」による励起における緩和過程を明らかにする。
交付申請書の実施計画に従い、本年度の実績を以下に述べる。すべて類例のない本研究独自の成果である。
雑音場による核磁気共鳴(NMR)過渡現象の緩和の測定(A)雑音発生プログラムの開発:パラメータを自由に制御できる形で2状態間ジャンプ型とガウス型(いずれもマルコフ型)の雑音を発生する計算機プログラムを作った。(B)雑音場を加えたNMR過渡現象の測定:雑音磁場を静磁場と平行に印加した状態で、水の中の陽子スピンのFree Induction Decay(FID), Spin Echoの信号を位相検波し、ショット毎に位相が乱れた信号を多数回積算器で平均することによって横緩和の現象を観測・測定した。(C)ホールバーニングの実験:雑不均一磁場を加えて、雑音場の特性とホールの形状・線幅の関係を調べた。弱いポンプ用rf磁場によって作ったホールの形状を、強いプローブパルスによって得られるFIDをフーリエ変換して精密に観測した。
雑音場中のNMR過渡現象の理論的研究(D)緩和の計算機シミュレーション:次年度に行う予定。(E)緩和の統計理論との対比:(B)(C)の結果を理論と比較し、理論の適用限界を明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 河本敏郎: "Spectral Hole Burning in NMR : Experimental Test of Relaxation Theories by Using Well-Characterized Noise Fields" J. Luminescence. 64. 51-54 (1995)

  • [文献書誌] 國友正和: "Observation of Couble Pake Doublet in a Sodium Insertion Compound of Hydrogen Molybdenum bronze" Phys. Lett.A 199. 103-106 (1995)

  • [文献書誌] 河本敏郎: "Hole Burning in Well-Characterized Noise Fields : Nonadherence to the Bloch Equations" Phys. Rev.B52. 13475-13479 (1995)

  • [文献書誌] 河本敏郎: "Sublattice Switching in the Three-Dimensional Ordered Phase of the Triangular-Lattice Antiferromagnet CsCoCl_3" Phys. Rev.B52. 12526-12529 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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