研究分担者 |
松本 聡 秋田大学, 鉱山学部, 講師 (40221593)
日野 亮太 東北大学, 理学部, 助手 (00241521)
松澤 とおる 東北大学, 理学部, 助手 (20190449)
海野 徳仁 東北大学, 理学部, 助教授 (30004477)
堀内 茂木 東北大学, 理学部, 助教授 (00004490)
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研究概要 |
栃木県日光足尾地域と福島県檜枝岐地域では,有線及び無線テレメータを用いた臨時地震観測網による観測を前年度より継続し,現在もデータを蓄積中である.さらに,1996年8月に栗駒火山に近接した宮城県鬼首地区でM5.9を最大地震とする活発な地震活動が発生したので,この地域も新たに観測フイールドと設定し,臨時稠密地震観測網を構築した.この地域も地表の火山に至る地殻・上部マントルの地震波異常構造が顕著にみえているからである.8月11日M5.9の地震発生直後から,数回にわたり大規模の臨時地震観測を実施した.1回目は8月11日から設置した臨時観測網でオフラインのレコーダと中帯域地震計による5点の観測点を設置した.観測期間は8月11日から約10日間である.2回目は,オフラインレコーダと短周期地震計による40点の観測点からなるアレイ観測であり,8月28日〜30日の期間に行った.3回目は,10月14日〜12月5日の期間に実施した28点から成るオフラインのレコーダと中帯域地震計及び短周期地震計を組合せた臨時観測である.さらに6観測点で構成した広域テレメータ観測網を10月以降構築し,現在も観測を継続中である. これらの臨時観測によって,ぼう大な地震波形データが得られた.現在データ解析を行っているところであるが,予備的な解析から栗駒火山西側に顕著な地震波減衰域が存在することが明らかになった.山頂よりやや西側にズレており,栗駒火山へのマグマ供給システムを考える上で興味深い.
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