研究課題/領域番号 |
07454110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松田 佳久 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60134772)
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研究分担者 |
佐藤 正樹 埼玉工業大学, 工学部, 講師 (00255142)
中村 尚 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10251406)
高橋 正明 東京大学, 気候システム研究センター, 助教授 (70188051)
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キーワード | 異常気象 / ブロッキング / ロスビー波 / 梅雨前線 / 移動性高低気圧 |
研究概要 |
大気循環の停滞性長周期変動は、移動性高低気圧等の経路異常等を通じて持続的な異常天候をもたらし、地域気候に多大な影響を与えることが知られている。本年度も、昨年度に続いて、このような異常気象をもたらす大規模擾乱の力学を、理論、データ解析、GCMの三つの手法により明らかにすることを試みた。 データ解析では平成7年度に続いて、さらに中緯度の擾乱と亜熱帯・熱帯域の相互作用という点に拡張された。中緯度の偏西風帯のブロッキングは異常寒波や冷夏・長雨の原因となり、亜熱帯高気圧の異常発達は猛暑・干ばつをもたらす。データ解析により、ブロッキング発生の原因を特にロスビー波の伝播との関係において、ある程度明らかにすることができた。又、そのロスビー波が移動性高低気圧等の短周期変動とどのように相互作用して生成され、変形されるかも、かなり明らかにすることができた。さらに、データ解析により梅雨前線の変動の特徴、偏西風の変動や熱帯擾乱との関係も研究した。 理論面では、非線型ハロトロビックモデル(球面上)を作製することができ、それによって、東西非一様な偏西風帯における(基本場が東西非一線)、ロスビー波の伝播の様相を明らかにすることができた。その結果をデータ解析の結果と比較した。GCMの開発も順調に進み、数値実験が実行され始めた。
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