研究課題/領域番号 |
07454117
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
深尾 昌一郎 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (30026249)
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研究分担者 |
小川 忠彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60271607)
津田 敏隆 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (30115886)
山中 大学 京都大学, 超高層電波研究センター, 助教授 (30183982)
中村 卓司 京都大学, 超高層電波研究センター, 助手 (40217857)
山本 衛 京都大学, 超高層電波研究センター, 助手 (20210560)
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キーワード | 沿磁力線イレギュラリティ / 中緯度電離圏 / スポラディックE層 / Perkins不安定 / 大気重力波 / MUレーダー / SEEK計画 / ロケット・地上同時観測 |
研究概要 |
MUレーダーをはじめとする中緯度における電離圏沿磁力線イレギュラリティ(FAI; Field-aligned irregularity)の研究は、ここ数年目覚ましい成果を挙げてきた。FAIは中緯度域の電離圏F領域およびE領域においても活発であり、中性大気中の重力波を起源とする波動構造を示すなど、中性大気と電離大気の相互作用の影響を大きく受けることが明らかになりつつある。本研究は、MUレーダーを中心とする広範な観測によって電離圏イレギュラリティの励起メカニズムを統一的に解明し、中性大気-電離大気相互作用を明らかにする事を目的とする。本研究期間は太陽活動度の極少期に当るため、太陽活動度に対して負の相関を示すF領域イレギュラリティの観測に適当であるばかりでなく、1996年夏季には宇宙科学研究所を中心としてSEEK(Sporadic-E Experiment over Kyushu)と呼ばれるE領域イレギュラリティのロケット・レーダー同時観測が計画されており、相互に研究協力を進めることによって大きな成果が期待される。本年度は以下の項目について研究を実施した 1.1995年6月〜8月の期間、MUレーダーの多機能性を生かして、電離圏F及びE領域FAIの多ビーム同時観測を実施した。F領域FAIの波動構造が、Perkins不安定によってうまく説明される例を初めて得る事ができた。 2.1995年8月〜10月の期間、通信総合研究所と共同で米国SRI Internationalの可搬型VHFレーダーを宇宙開発事業団種子島宇宙センターに移動し、電離圏E領域FAIの観測を実施した。本観測によって、1996年夏季のSEEKロケット観測領域におけるFAI発生頻度が充分高いことが実証された。 3.SEEK計画は、イレギュラリティの内部構造を直接観測によって明らかにしようとする意欲的な計画である。ロケットと可搬型レーダーによる同時観測の検討を進めるため、12月に主に地上観測に関する研究会を開催して、研究上の問題点の整理と情報交換を行った。
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