研究概要 |
TA・インスルルメント社製DSC装置を導入し,Ca_2MgSi_2O_7,Ca_2CoSi_2O_7などオケルマナイト系合成試料の熱測定を行った。試料量10mg内外という少ない量にもかかわらず,断熱型熱量計による測定結果と比較し得るデータを得た(±1%以内)また,DSCの特徴を生かし,昇温・降温プロセスにおいて異常熱容量のピーク温度を測定し,ヒステリシスがほとんどないことを確認した.なお昇・降温速度の大きい場合弱冠のヒステリシスが見られるが,装置上の問題である可能性が高く検討を続けている.ゼオライトの脱水過程の熱変化について測定し、Na-Aおよび(Na,Mg)-Aの比較において,後者の水の状態が200℃以下で脱水する水に関して2種類に区分できることを見出した.このことは,真空中で加熱脱水された(Na,Mg)-Aが,100℃近くで異常に脱水することに対応すると考えられ,(Na,Mg)-Aが熱交換材として有効であることを示したMizota et al.(1995)の結果を説明するものであろう・X線リ-トベルト法による検討により(Na,Mg)-AはNa-Aと異なり水のサイトがしっかりしていることを示している.
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