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1995 年度 実績報告書

大気中有機酸の発生源の特定と発生量の見積もりに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07454142
研究種目

一般研究(B)

研究機関広島大学

研究代表者

佐久川 弘  広島大学, 総合科学部, 助教授 (80263630)

研究分担者 竹田 一彦  広島大学, 総合科学部, 助手 (00236465)
藤原 棋多夫  広島大学, 総合科学部, 教授 (90090521)
キーワード酸性雨 / 大気汚染 / 大気中の有機酸 / 有機酸の同位体比分析
研究概要

平成7年度は、主に次の3項目を研究の課題とし、それぞれ成果を挙げた。
1)大気試料の採取:
広島県内の4カ所の地点で大気試料を採取した。東広島市においては、雨水を15回、露を6回、エアロゾルを10回、広島市において、雨水を5回、露を3回、呉市において雨水を3回、エアロゾルを4回、廿日市市(極楽寺山)において、雨水を10回、エアロゾルを4回、乾性降下物を6回、それぞれ採取した。
2)有機酸及び他の科学成分の測定:
採取した大気試料中の有機酸濃度は、数μMから数十μM程度であり、ギ酸、酢酸、シュウ酸等を検出した。地点および時間による変動が顕著に現れることを観測した。無機陽イオン及び陰イオン、重金属も同時に分析し、有機酸との相関性を調べ、基礎資料とした。全般的に言えば、測定した全ての化学種濃度は広島市において最も高く、次に呉、極楽寺山南側斜面(標高150m)、東広島市、極楽寺山山頂(標高693m)の順に低くなった。有機酸であるギ酸と酢酸の濃度比は広島市で最も低く(<1)、極楽寺山南側、呉、東広島、極楽寺山山頂(>1)の順に高くなった。陽イオンでは、どの地点においてもアンモニウムイオンが最も多く存在し、次にナトリウムやカルシウムが多く存在した。陰イオンでは、硫酸、硝酸が最も多く存在し、二つの酸の濃度はぼほ同程度であった。各地点における雨水中の全酸性物質(有機酸+硝酸+有機酸+亜硝酸)の中で、有機酸の占める割合(全酸性物質量を100%とみなした場合)は数%程度であった。
3)有機酸の炭素安定同位体比の測定:
大気中の有機酸の発生源を探るために、その炭素安定同位体比の測定を数サンプルについて行った。同位体比の測定は現在依頼中であり、その測定結果を待つ必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sakugawa, H. and I. R. Kaplan: "Stable carbon isotope measurements of atmospheric organic acids in Los Angeles, California" Geophysical Research Letters. 22. 1509-1512 (1995)

  • [文献書誌] 佐久川弘、竹野律子、松木佳奈子 三宅隆之、竹田一彦、藤原棋多夫: "広島県における大気及び雨水中の有機酸の測定" 日本化学会誌. 823-829 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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