研究課題/領域番号 |
07454144
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
江幡 孝之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70142924)
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研究分担者 |
三上 直彦 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70004447)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 水素結合クラスター / OH伸縮振動 / 振動分光 / 二重共鳴分光 / フェノール / 振動緩和 / vibrational relaxation |
研究概要 |
我々は、凝集相での水素結合を分子レベルで解明する目的で、気相の水素結合クラスターのOH伸縮振動の振動スペクトルを観測し、スペクトルの解析からその構造を明らかにすることを目的とした。水素結合クラスターは超音速ジェット中での希薄な条件下で生成するため、測定感度の高い振動分光法を開発した。それらは赤外-紫外二重共鳴分光法、および誘導ラマン-紫外二重共鳴分光法である。これらの分光法を用い、ジェット中の特定のサイズのクラスターを選別しながら振動スペクトルを測定することに成功した。特に、フェノール等の芳香族アルコールの水和クラスター、phenol-(H_2O)_n、(n=1-5)のフェノール側、水分子側のOH伸縮振動のスペクトルを観測し、スペクトルの解析からn=2-4では環状構造が安定であるが、さらに大きなサイズのクラスターでは他の構造異性体(たとえば氷-I)がより安定になることが分かってきた。 また環状構造を示すPhenol水和クラスターにおいて、OH伸縮振動(ν_<OH>)は、単量体に比べ大きな振動数低下を示す環内の水素結合したν_<OH>と、環の外側に突き出た水素結合しないν_<OH>に分類することができ、環内のν_<OH>は、外側に突き出たν_<OH>に比べ緩和寿命が非常に短いことを見いだした。 さらに赤外励起、紫外モニターによるポンプープローブ法を用いてクラスターの振動緩和や解離の直接観測を行った結果、OH準位が励起されたクラスターの緩和過程として水素結合の解離が主な過程であることが分かった。
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