研究課題/領域番号 |
07454188
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
石川 達雄 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30009055)
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研究分担者 |
安川 あけみ 大阪教育大学, 教育学部, 教務職員 (70243285)
神鳥 和彦 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (70177765)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | マイクロ孔 / ヘマタイト / 複合金属酸化物 / マグネタイト / リン酸アルミニウム / 多孔体 / フェリ磁性 / 吸着 |
研究概要 |
報告書に述べたように、本研究によって多くの成果が上げられたが、特筆すべき成果は次の通りである。 1)均一なマイクロ孔を持つヘマタイトの合成 オキシ水酸化鉄の一種であるδ-FeΟΟH粒子を出発物質に用い、1nm以下の均一なスリト状細孔をもつヘマタイト粒子を合成した。この粒子は高い分子吸着選択性を示し、高選択性の触媒や触媒担体として期待できる。 2)フェリ磁性をもつ多孔性金属酸化物の合成 δ-FeΟΟHは他のオキシ水酸化鉄とは異なり、Feを他の2価金属で容易に置換できる。種々の2価金属を添加したδ-FeΟΟHを加熱脱水することにより、2価金属を含む鉄酸化物が得られた。これらは均一なマイクロ孔をもちフェリ磁性を示した。ドラッグデリバリー用吸着剤や磁気固定・移動が可能な吸着剤および触媒として利用できる。 3)高安定性マグネタイト多孔体の調製 マグネタイトは汎用性の磁性体であるが、微粒子では容易に酸化される欠点がある。これを解決するいろいろな方法を検討した結果、NiおよびCoを僅かに添加することにより、酸化安定性を著しく高めることができた。また、これらのマゲタイトのFe(II)含量は異常に高く、特殊な構造であることがわかった。さらに、電気伝導性も従来のマグネタイトにくらべ2桁も高く、化学センサーに適している。 4)リン酸アルミニウムの細孔制御 触媒として最近注目されているAIPO_4粒子の細孔構造を、Fe、Co、ZnおよびMnを添加して制御した。金属添加により粒子形態は殆ど変わらず、多孔性になった。Fe以外の金属は粒子中に取り込まれることなく、細孔を発達させる働きをした。この方法は、AIPO_4の細孔構造の制御に適用できる。
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