研究概要 |
研究課題「D- およびL- デオキシ並びに分枝デオキシフラノースの統一的一般合成法の開発」についての平成9年度の研究実績の概要は次のようである。 1,1-メトキシ-2-メチル-3-(フェニルチオ)-1-プロペンから誘導したアリルアニオンと(R)-ベンジルグリシジルエーテルを反応させた後、NaTO_4で処理した(E,S)-6-ベジロキシ-5-ヒドロキシ-2-メチル-2-ヘキセナ-ルを得た。ヒドロキシ基のシリル化、アルデヒドの1級アルコールへの変換、D-酒石酸エチルを用いるSharpless-Katsukiの不斉エポキシ化およびベンジルアルコールによるオキシランの位置選択的な開環反応を順次行って、(2R,3S,5S)-3,6-ビス(ベンジロキシ)-5-(teri-ブチルジメチルシロキシ)-2-メチル-1,2-ヘキサンジオールを得た。vie-ジオールのアセトニド化、シリル基とベンジル基の脱保護、生成したvie-ジオールのNaTO_4を用いる酸化的開裂、最後に酸を用いてアセトニド保護基の脱保護を行ってD-2-デオキシ-4-メチルリボフラノースを得た。 2,出発原料として1-メトキシ-3-(フェニルチオ)-1-ブテンを用いて1と同じ反応操作をつぎつぎに行い、(E,S)-6-ベンジロキシ-5-ヒドロキシ-3-メチル-2-ヘキセナ-ルと(2R,3S,5S)-3,6-ビス(ベンジロキシ)-5-(tert-ブチルジメチルシロキシ)-3-メチル-1,2-ヘキサンジオールを経由してD-2-デオキシ-3-メチルリボフラノースを合成した。
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