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1995 年度 実績報告書

デデリエ洞窟ネアンデルタール幼児骨の年齢査定

研究課題

研究課題/領域番号 07454236
研究機関東北大学

研究代表者

百々 幸雄  東北大学, 医学部, 教授 (50000146)

研究分担者 小澤 幸重  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (80014132)
奈良 貴史  東北大学, 医学部, 助手 (30271894)
キーワード歯 / 石灰化 / 研摩標本 / SEM / エナメル小柱 / 成長線 / 幼児骨 / ネアンデルタール
研究概要

1.肉眼的手法による年齢査定
形成途上の永久歯として、上顎左第1切歯、上顎左右第1大臼歯、下顎左第2切歯、下顎左犬歯および下顎左第1大臼歯の観察が可能であった。これらの歯の形成段階をMoorrees et al.(1963)にしたがって評価し、Smith(1991)の方法で年齢を推定すると、2歳弱という結果が得られた。
2.組織学的方法による年齢査定
上顎左第1大臼歯を切断して研摩標本を作成し、光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡で観察した。まず光学顕微鏡で新産線を決定し、新産線からエナメル質表層までエナメル小柱の走行を追い、その間の成長線を数えることにより年齢を推定した。新産線と考えられる成長線が2本観察されたため、それぞれの線から年齢を推定すると、1歳5カ月と1歳7カ月という結果が得られた。
骨の発育度による年齢査定
体幹・体肢骨の化骨程度は2歳弱という年齢推定に矛盾するものでなかった。また全身骨格の復元に基づく推定身長は82cmとなり、現代欧州人2歳児の平均身長にほぼ一致した。
以上の結果から我々ははデデリエ・ネアンデルタール幼児骨の年齢を2歳弱と結論した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akazawa T: "Neanderthal infant burial" Nature. 377. 585-586 (1995)

  • [文献書誌] Dodo Y: "Estimation of age at death of the Dederiyeh Neanderthal infant" Nature. (発表予定).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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