研究概要 |
平成7年度は本計測法の基礎的実験解析を行った.その実績は下記の通りである. (1)3次元画像を用いたフーリエ変換位相シフト法の理論的検討を行った. (2)フーリエ変換位相シフト法の理論的誤差検定を行った.原理的にはナノメータオーダの精度で計測可能であることが確認できた. (3)高解像度画像処理を行うため高解像度画像入力装置を購入し,現有の画像処理装置およびワークステーションと組み合わせた. (4)フーリエ変換位相シフト法の解析用画像処理プログラムをワークステーション上で作成した.本方法とこのプログラムを米国実験力学会のOne day seminarで公開した. (5)ナノメータ精度の位相シフト装置を高精度にするためにはフィードバック付きナノメータステージが必要となることがわかった.これは高価で,すぐには購入できないので,代わりに,コンピュータコントロール付きのマイクロステージを用いた位相シフト装置を製作した. (6)トワイマングリーン干渉法,フィゾ-干渉計,スペックルパターン干渉法によるナノメータ平面度計測を行った. 以上により,改良の余地はあるものの,ナノメータオーダの解析法はほぼ確立した. (7)また,来年度行う予定であったプロジェクタによる位相シフト可能な格子投影用装置を製作し,形状計測を行った.2方向の位相シフトが可能なように改良中である.さらに,次年度で用いる干渉縞による微小格子投影装置の設計を検討中である.
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