研究概要 |
今年度より新たにミュンヘン工科大学Schottky研究所との共同研究を行い,(GaAs)_5/(AlAs)_2した超格子を用いたpinダイオードのワニエ・シュタルク振動の研究を行っている.当研究室では,同研究所のWeimann教授グループからサンプルの提供を受け,Vogl教授グループによる理論の実証実験を担当している.実験は,pinダイオードに逆バイアスを印加したときに流れるZenerトンネリング電流を測定し,そのトンネリング電流と,i層部分に形成されるシュタルク準位との関連性を明らかにし,理論の検証を行うことである. 1.我々は,エレクトロリフレクタンス法を用いて,サンプルの品質を評価した.その結果,ΓバンドとXバンドとのミキシングが観測され,先日ハワイで開かれたNPMS'95でも,その研究成果を発表した. 2.Zenerトンネリング電流のワニエ・シュタルク振動に関しても,世界で始めて信号を観測し,現在解析をすすめている.その研究成果は学会および国際会議等で発表を行ってきた. Weimann教授が転出した後,同研究所のG.Abstreiter教授のグループが超格子の作製を担当し,次年度以後もこの研究を継続する計画である.
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