研究概要 |
1.磁気光学効果測定装置の製作に関し,メーカーと細部打ち合わせを行い1995年6月に発注,同年9月中旬完成,納入された。 2.希土類・鉄族アモルファス合金薄膜の磁性と磁気光学効果に関する研究成果の調査,取りまとめを行い,希土類-Co系については,磁気構造の系統的な変化とその原因を明らかにした。(研究発表2番目)その概要を述べると,重希土ではほとんどスペリ磁性を示すのに対して,軽い希土類ではNd-Co,Pr-Coはスペリ磁性を示すこと,La-Co,Ce-Co及びSm-Coでは単純なフェロ磁性を示すことを明らかにした。この原因について,Laはもともと磁気モーメントを持たないため,Ceは4価イオンとなって磁性を失うため,そしてSmは反強磁性結合をするためであることを明らかにした。 3.Tm-Coアモルファス薄膜の磁気および磁気光学効果に関する研究の取りまとめを行い,論文として発表した。(研究発表3番目) 4.Yb-Coアモルファス薄膜を作製し,その磁性と磁気磁気光学効果を測定中で,この成果は1996年4月10日,国際応用磁気会議で発表予定となっている。 5.希土類-Fe系について詳細な磁気光学スペクトルの研究を行い,その中における希土類の(スペクトル)寄与について明らかにした。そして,将来の超高密度光磁気記録媒体としては,Fe濃度の高いNd-FeCo系のほか,Sm-FeCo系も有望なことなどを明らかにした。(研究発表1番目) 6.Mn系化合物薄膜については,真空焼鈍炉の製作を終え,現在多層形式の薄膜作製の基礎実験(各構成成分のスパッタレート出し)を行っている。
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