研究課題/領域番号 |
07455158
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
藤井 信生 東京工業大学, 工学部, 教授 (00016601)
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研究分担者 |
高木 茂孝 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10187932)
西原 明法 東京工業大学, 工学部, 助教授 (90114884)
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キーワード | 連続時間系フィルタ / 自動合成 / 積分器 / 前補償 |
研究概要 |
アナログ回路の仕様記述の複雑さや多様性がその自動合成を阻む大きな原因となっている。この様な状況の中でアナログフィルタに関してはその仕様記述が比較的簡単であり、合成理論もほぼ確立されている。そこで本研究では今年度は特に集積化アナログフィルタの自動合成について検討を行った。アナログフィルタで幅広く用いられている有用な能動素子に積分器があり、これを用いることにより理想的には任意の特性を実現することができる。しかしながら、実際に積分器を用いてフィルタを実現する場合、積分器の入出力インピーダンスや過度の位相回転のため所望の特性が得られない。この問題を解決するために本研究では単位利得周波数が異なっても同一のレイアウトを有する積分器を構成し、この積分器を用いた連続時間系フィルタの自動合成手法を提案した。同一のレイアウトを有する積分器では入出力インピーダンスや位相回転が等しくなるため、これら積分器の非理想特性さえ既知であれば、フィルタの回路構成に依らず、フィルタの特性を予想することができる。この結果、積分器の非理想特性の影響を予め見込んでフィルタの特性を所望のそれに近づけることが可能となった。しかも集積回路特有の問題であるコンパクションや配置・配線の問題も、それぞれの積分器が同一レイアウトを有するため大幅に緩和された。
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