研究課題/領域番号 |
07455165
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
薦田 憲久 大阪大学, 工学部, 教授 (90234898)
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研究分担者 |
一階 良知 大阪大学, 工学部, 助手 (40273578)
大川 剛直 大阪大学, 工学部, 講師 (30223738)
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キーワード | 計画問題 / エキスパートシステム / 知識工学 / 帰納学習 / 知識獲得 |
研究概要 |
研究代表者らが既に提案している状態選択型計画手法に対して、各種知識の自動学習が可能な機構を導入することにより、汎用化を一層進めた計画型システムのアーキテクチュアを新たに提案した。この学習機構は、対象に関するモデルをもとに、人手を介さず、自動的にかつ実用的な時間で最適な訓練例の収集と知識の獲得を実現する。具体的には、計画問題を解く際の探索過程を階層化し、段階的に解を評価しながら訓練例の生成と学習を再帰的に実行し、知識を獲得する。また、訓練例の利用が適さない知識の学習用に遺伝的アルゴリズムを用いた教師なし学習方式も導入した。 構築したプロトタイプシステムをフローショップ問題とジョブショップ問題に適用して、提案した汎用計画システムの評価を行なった。人間が作成した知識を用いることによって、人間の専門家と同等の計画案を作成することが可能であることを確認した。これにより、計画立案にかかる時間を削減することが可能となり、大規模な計画を短時間に行なう必要があるCIMなどにも適用可能であることが明らかとなった。 また知識の自動学習においては、効果的な訓練例収集方式を考案し、人手を全く介さずに良質の訓練例を獲得することが可能となった。得られた訓練例を帰納学習方式で処理することによって人間の専門家が作成したものよりも統計的に10%以上優れた知識を学習することができた。しかしながら、学習された知識を分析した結果、訓練例の特徴が十分に知識に反映されておらず、帰納学習方式を改良することにより知識の質が改善される余地が残されていることが明らかとなった。
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