研究課題/領域番号 |
07455178
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山本 泰彦 筑波大学, 構造工学系, 教授 (40061220)
|
研究分担者 |
京藤 敏達 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (80186345)
西村 仁嗣 筑波大学, 構造工学系, 教授 (00010819)
巨瀬 勝美 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (60186690)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
キーワード | NMR映像法 / 高流動コンクリート / 骨材流動 |
研究概要 |
フレッシュ・コンクリートの円錐管内流れにおける骨材の挙動を、NMR映像法により測定した。磁場の不均一性に影響されることの少ない振幅法と空間分解能の高い勾配エコー法を組み合わせることにより、固液二相流の任意断面内の流れと個体粒子の運動が計測され、この種の実験における当該手法の有用性が実証された。通常の可視化手法では、管壁近傍の流れのみが観察可能である。ただし、今回用いた施設では、測定対象の制約から外径20mmという小規模な円管の使用が余儀なくされた。また、粒子Reynolds数が0.01を超える流れについては、計測の時間分解能が問題となる。 実際では、モデル・モルタルとしてセルロース・エーテルの水溶液、モデル骨材としてデルリンの楕円球を用いた。NMR映像撮影のために、モデル・モルタルには少量の硫酸銅を加えておく。鉛直流れの断面映像の時間的変化を分析することにより、粒子が蛇行しながら流下する様子が正確に把握された。流れの微細構造に注目すると、非定常的で複雑である。これらのデータは一括して報告書の形に取りまとめ、公表する。 観測された流れの状況をHagen-Poiseuilleの理論および円錐管流れの理論と比較したところ、緩いテ-パに関する限り、平均流については前者が十分な近似を与えることがわかった。鉛直円錐管出口でのアーチ形成による流れの閉塞確率は、モデル・モルタルの粘度には顕著に依存せず、むしろ骨材率によることが明らかになった。 計測の時間間隔を短縮するためには、エコー・プレイナ法が適切である。モルタルの流れと骨材の挙動が同時的に得られることから、より大きなスケールの実験を行ない、空間標識法を適用すれば、材料の分離の状況等も定量的に捕捉されるものと思われる。ただし、その場合には、モデル骨材を球形として静磁場の乱れを減じる必要が生じる。
|