研究概要 |
不整形地盤における波動伝播特性の力学特性をハイブリッドに利用することで,不確定性を低減し,現象により接近できるような条件付き確率場に関する理論研究を進行させた.その際,不整形地盤中の物性値および波動方程式により,拡張カルマンフィルタに対する状態方程式および観測方程式を定式化して,観測値の情報をもとに,非観測点における物性値および物理現象を推定できることを示した.ここで,物性値に関する事前情報を有効に利用することで,安定した推定結果が得られることを確認した.平均値,相互相関関数および一部観測値が与えられたガウス性条件付き確率場に対して,観測データに含まれるノイズの影響を考慮した補間理論を構築した.また,時空間確率場の動的信頼性理論に関する研究に着手した。 実現象は,非定常・非均一または非ガウス性確率場としてのモデル化が必要であり,上記理論研究とともに,具体的に事前情報としての確率場のモデルをいかに決定するかということが重要である.つまり実際に観測された地震記録のデータベースから確率場のモデルを構築する必要がある.その際必要となる、有限個のサンプルデータから母集団を推定するための理論およびデータ収集作業を行った。
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