研究課題/領域番号 |
07455217
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
瀧口 克己 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (10016644)
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研究分担者 |
堀田 久人 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20190217)
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キーワード | 鉄筋コンクリート柱 / 危険断面 / コンクリート / ストレスブロック / 圧縮曲げ / 圧縮曲げせん断 / 圧縮特性 / 軸力曲げモーメント相関 |
研究概要 |
研究実施計画にもとずき、比較的順調に、研究を遂行することができた。すなわち、 (1)鉄筋コンクリート柱型試験体を作製し、偏心圧縮実験、すなわち、圧縮曲げ実験、および、逆対称偏心圧縮実験、すなわち、圧縮曲げせん断実験を行った。実験は単調載荷である。偏心距離、コンクリート強度、シャースパン比を実験パラメーターとした。 (2)実験結果から、危険断面のコンクリートが負担する軸力(Nc)と曲げモーメント(Mc)を抽出し、Mc-Nc関係から、危険断面の曲げ圧縮強度を算定する場合に想定すべき見かけのコンクリートの圧縮特性を明らかにした。具体的には、圧縮曲げを受ける場合、圧縮曲げせん断を受ける場合、それぞれについて、コンクリートにストレスブロックを考えるときの応力値を求めている。 (3)柱端部の危険断面近傍のコンクリートの圧縮歪の部分状況を把握した。コンクリート表面に、アルミニウムの薄板を貼り付け、アルミニウム板にワイヤーストレインゲージを貼付して歪分布を計測した。 結果として次のような結論を得ている。 (I)圧縮曲げせん断を受ける鉄筋コンクリート柱の端部コンクリートの歪み部分は、平面保持の仮定からはとうてい説明できない。 (II)圧縮曲げを受ける鉄筋コンクリート柱の危険断面のコンクリートの圧縮特性は、従来説で説明しうる。 (III)圧縮曲げせん断を受ける鉄筋コンクリート柱の端部コンクリートの見かけの圧縮強度、すなわち、コンクリートにストレスブロックを仮定したときの応力値は従来、考えれていた値の1.5倍程度を考えなければならない場合がある。
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