研究課題/領域番号 |
07455220
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上谷 宏二 京都大学, 工学部, 教授 (40026349)
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研究分担者 |
桝井 健 京都大学, 工学部, 助手 (60263109)
大崎 純 京都大学, 工学部, 助手 (40176855)
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キーワード | 硬化特性 / 定常状態限界 / 対称限界 / 有限要素法 / 劣化特性 / 梁降伏型多層骨組 / 動的繰り返し載荷 |
研究概要 |
下記の項目について研究を実施し、ほぼ当初の計画どおりの実績を達成した。 (1)部材硬化特性を考慮した限界理論解析プログラムの作成 完全塑性部材で構成された平面骨組に対する限界理論の歪硬化部材骨組への拡張は既に完成していた。この拡張理論をベースに、任意の形状を持つ骨組の対称限界及び定常状態限界を求めることができる有限要素法解析プログラムを作成した。 (2)部材劣化特性を扱える限界理論の構築 骨組の限界理論を部材劣化特性を扱えるように拡張するため、応力とひずみの負剛性域における定常状態変化率関係を定式化した。この構成式を組み込んで、(1)で作成した限界状態解析プログラムを改修した。 (3)限界理論解の検証と限界後の崩壊挙動性状の解明 既に開発済みの複合非線形履歴挙動解析プログラムを部材劣化特性が扱えるように改修した。これを用いて静的繰り返し水平載荷を受ける多層骨組の履歴挙動を解析し、(1)及び(2)の限界理論解析結果の妥当性を検証した。 (4)骨組の繰り返し載荷実験の準備 梁降伏型多層骨組模型の静的及び動的繰り返し載荷実験の装置を設計、試作した。塑性曲げ変形特性が望ましいものとなるよう、試行錯誤によって梁端部の加工形状を決定し、骨組試験体を設計、製作した。2体について、予備載荷実験を実施し、実験装置の調整を完了した。 (5)梁硬化特性の崩壊挙動抑制作用の解明 (3)で作成した履歴挙動解析プログラムをもとに、動的挙動解析プログラムを作成した。これを用いてパラメトリック解析を行ない、限界理論から求めた結果との対応関係を明らかにした。この成果を基に、次年度は崩壊挙動抑制法の提案に向けて研究を展開する予定である。
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