研究課題/領域番号 |
07455231
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
橘 秀樹 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80013225)
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研究分担者 |
佐藤 史明 (財)建設工学研究会, 主任研究員
日高 新人 東京大学, 生産技術研究所, 教務職員 (30218721)
矢野 博夫 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (70114692)
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キーワード | 公共空間 / 地下街 / アトリウム / 模型実験 / 音響シミュレーション / たたみ込み演算 |
研究概要 |
これまでに各種の公共空間における音環境の実態把握・音響シミュレーション手法の適用性に関する検討、主観評価実験に用いる聴感実験用信号の作成について以下の研究を行ってきた。 (1)実測調査 鉄道駅や地下街などを対象として、等価騒音レベル、インパルス応答、残響時間、音圧距離減衰特性、明瞭度などの音響物理的特性について実測調査を行った。この測定には、これまでに開発してきた室内音響特性の測定技術を適用し、また人間の頭部及び耳介などの効果を含めてバイノ-ラル(両耳聴)インパルス応答を測定するために、ダミ-ヘッドマイクロホンシステムを使用しており、方向情報を含んだ形で精度の高いインパルス応答が得られた。 (2)音響シミュレーション 公共空間の音環境を、実験室で物理的並びに聴感的相似性を保って再現するための一つの方法として模型実験を適用することとし、非常放送などに用いられるPA装置の指向性のシミュレーション方法、およびダミ-ヘッドの開発を行った。実物および模型ダミ-ヘッドを通して測定したバイノ-ラル・インパルス応答と任意の無響信号(音声など)を合成して主観評価実験用信号を作成するために、ディジタルたたみ込み演算装置(Huron)を使用した音響シミュレーションシステムを構築した。このシステムを用いた音源の指向性を含めたシミュレーションにより、非常放送などに用いられるPA装置の効果の確認が聴感的に可能となった。また、次年度に予定している主観評価実験に用いるための音源信号を、デジタルたたみ込み演算装置(Huron)により作成した。
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