1.神戸市真野地区では、平成7年1月の震災発生以来活動を続けていた「真野地区震災復興対策本部」が8月で解散し、9月に「真野地区復興まちづくり事務所」が開設された。この組織は、神戸市から「まちづくり協議会」として認定されてる「真野まちづくり推進会」が、復興まちづくりのために設置した常設組織であり、地区住民の総意を受けて各種事業の調整や住民関係者の合意形式あるいは運動化を支援する包括型の任意組織である。 2.これと平行して、平成7年11月に真野地区まちづくり会社が「有限会社、真野っ子」として設立された。これは形式的には営利法人であるが、内規として非営利目的の活動を専ら行うことを定め、役員等関係者も無報酬を原則としている。 3.平成8年現在、真野地区のまちづくり組織は「真野地区復興まちづくり事務所」と「有限会社・真野っ子」の二本立で活動しているが、実際的な活動の大半は前者によって展開されており、後者の活動は活動記録の出版など一部の分野に限定されている。これは、震災後の復旧状況が、未だ営利、非営利を問わず、まちづくり活動が多面的に展開できる条件の厳しい制約条件と化しているからである。
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