研究課題/領域番号 |
07455260
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
木下 智見 九州大学, 工学部, 教授 (50037917)
|
研究分担者 |
安田 和弘 九州大学, 工学部, 助手 (80253491)
椎山 謙一 九州大学, 工学部, 助手 (30243900)
松村 晶 九州大学, 工学部, 助教授 (60150520)
|
キーワード | 照射効果 / 電子励起 / 格子励起 / 相乗効果 / 電気特性 / 力学特性 / 超高圧電子顕微鏡 / イオン加速器 |
研究概要 |
本研究では、主に格子励起を通じて多量の点欠陥を形成する重イオンと、主に固体内の電子を励起する高速電子を重畳照射し、照射下における上記の微細構造・組織を「その場」観察しながら、固体材料の電気特性および力学特性を「その場」測定する方法を開発する。次に、(1)イオンおよび共有結合性結晶の電気励起・格子励起下の微細構造変化、(2)イオンおよび共有結合性結晶の電子励起・格子励起下の電気特性変化、および(3)イオンおよび共有結合性結晶の電子励起・格子励起下の力学特性変化、を測定し、諸機能に及ぼす電子励起と格子励起の相乗効果を明らかにする。 得られた主な結果を次の通りである。 (1)格子励起により、イオン性の強いMgO、α-Al_2O_3およびMgAl_2O_4結晶中に点欠陥集合体が形成されるが、その形成過程は照射誘起拡散にも影響を受ける。 (2)共有性の強いSi、GeおよびSiCは、格子励起により非晶質化するが、その速度は照射誘起拡散により小さくなる。 (3)α-Al_2O_3の電気伝導度は電子励起により大きくなるが、格子励起の共存により、大きな影響を受ける。また、電子・格子励起照射後、温度変化により、特定の温度領域で大きな熱励起電気伝導度が観測される。 (4)セラミックスの超微小硬度から力学的特性を求める実験と、誘電損失の電子照射下における「その場」測定を開始した。
|