• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

組織制御による磁性材料の高機能化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07455275
研究機関東京大学

研究代表者

梅田 高照  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50011078)

研究分担者 永山 勝久  芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (80189167)
岡根 利光  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80251362)
キーワード希土類永久磁石材料 / Nd2Fe14B相 / 希土類超磁歪材料 / Tb-Dy-Fe状態図 / Laves相 / 相選択
研究概要

本研究は希土類永久磁石材料ならびに希土類超磁歪材料を対象に凝固組織ならびに熱処理による組織制御によって磁性特性を格段に向上させる指針を提示するものである。現有磁石材料の中では最高の最大エネルギー積を有するNd-Fe-B系は,主相であるNd2Fe14B結晶相の存在量を構成相中に最大限存在させることが重要となり,そのためには安定相であるFeの晶出を抑えることが必要である。準安定Nd2Fe14Bを得る条件を,組成と凝固速度・温度勾配の凝固条件の関数として、デンドライト成長理論から理論的に求める。TbDyFe2超磁歪材料は2000ppmに達する磁歪特性を示し,今後のセンサー材料としての発展が期待されているが,結晶異方性の起源の解明と制御,Laves相の固溶限・相安定性,包晶凝固反応の制御時に単結晶の育成及び方向凝固の制御の観点からの理解が求められている。
1.Nd-Fe-B磁性合金の相選択
Nd2Fe14B化合物に近い初期組成で,メルトスピニングによって急速凝固させることで,準安定Nd2Fe14B相を晶出させ,初期組成と凝固速度依存性の関係を得た。あわせて安定γ-Feとの相の選択についてデンドライト成長理論からを定量的に検討した。
2.(TbDy)Fe2超磁歪(111)単結晶の作成
標記超磁歪材料は(111)単結晶が磁歪特性が優れることが知られていたが,この方位を得ることは極めて難しく今まで成功していなかった。そこで,優先成長方向・界面エネルギーの異方性を考慮すること,ならびに競争成長を利用することで(111)単結晶に引上げに成功した。(111)単結晶成長におよぼす成長速度・温度勾配・仕込組成の影響を明らかにできた。
3.(TbDy)Fe2超磁歪単結晶の特性評価
(112),(110),(111)単結晶超磁歪特性を評価できた。特に後者の二つの成長単結晶については,初めての測定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Wu Mei: "Directional Solidification of Tb0.3Dy0.7Fe1.90 Magnetostrictive Alloy" J.Alloys & Compoundsに掲載許可済み.

  • [文献書誌] Wu Mei: "Phase Diagram and Inhomogeneity of(TbDy)-Fe(T)(T=Mn,Co,Al,Ti)System" J.of Alloys and Compoundsに掲載許可済み.

  • [文献書誌] Takateru Umeda: "Phase Selection During Solidification of Peritectic Alloys" Acta Metall.Vol.4,No.10. 4209-4216 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi