研究課題/領域番号 |
07455298
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
江見 俊彦 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (30250822)
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研究分担者 |
柴田 浩幸 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (50250824)
鈴木 幹雄 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (10261471)
佐藤 俊一 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (30162431)
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キーワード | 溶鋼 / 介在物 / 衝突 / 凝集 / 共焦点レーザー顕微鏡 / 捕捉・押出し / キャピラリー効果 |
研究概要 |
共焦点レーザー顕微鏡を用いて、1500℃以上の溶鋼表面での、アルミナ系・シリケート系の微小非金属介在物の衝突・凝集挙動とその形態・組成依存性、および固液界面での捕捉・押出し挙動の観察を行なった。 1.低炭素Alキルド鋼では、複数個のアルミナ粒子の凝集体が互いに50μm以下に近づくと約10^<-15>〜10^<-14>Nの凝集力が働き、加速度的に衝突・凝集するが、この衝突・凝集挙動は溶鋼の[S]には影響されない。 2. Ca処理高張力低合金鋼中のCaO-Al_2O_3系の溶融介在物では、互い5μmぐらいまで接近しても引き合わない。 3. Siキルド極低炭素鋼中のSiO_2およびCaO-SiO_2-Al_2O_3介在物では、SiO_2の不定形粒子の場合はAl_2O_3粒子の場合同様の衝突・凝集が起こり、CaO-MgO-SiO_2-Al_2O_3の溶融球状粒子の場合は接触する程度に接近しても引き合わない。 4. Ca処理高炭素鋼中のCaO-Al_2O_3系の介在物では、Al_2O_3濃度が低い溶融球状粒子では引き合わず、Al_2O_3濃度が80%を越える固体粒子では引き合う。 5. 1〜4の挙動を解析した結果、固体介在物粒子間には溶鋼との接触角が大きいためキャピラリー効果に起因する引力が働き衝突・凝集が進むが、液体介在物粒子間には溶鋼との接触角が小さいためこの引力が生じないことが判明した。この現象を利用してガス吹込攪拌による溶鋼の超清浄化プロセスを検討中である。 6.成長する鋼の結晶により、介在物が捕捉または押出される場合の固液界面の臨界成長速度の観察がAl_2O_3粒子について観察されたの同様にCaO-Al_2O_3系介在物についてもに成功成功している。
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