研究課題/領域番号 |
07455323
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野村 正勝 大阪大学, 工学部, 教授 (10029184)
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研究分担者 |
村田 聡 大阪大学, 工学部, 助手 (70219921)
三浦 雅博 大阪大学, 工学部, 助教授 (20183626)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 石炭 / 解重合 / エキシマーレーザー / XPS / キュリーポイント熱分解GC / DRIFT |
研究概要 |
本研究では、効率から見ても、絶対出力から見ても希ガスハライド系エキシマレーザーは紫外域のレーザーの中で最も優れた性能を持ちKrFエキシマーレーザを用いて石炭に照射することにより、石炭中の炭素-炭素、炭素-ヘテロ原子結合を効果的に切断し、石炭を低分子化できる。X線高電子分光(XPS)、拡散反射フーリエ変換赤外分光(DRIFT)、キュリーポイント熱分解-GCなど装置を用いて、レーザー照射に伴う石炭の化学構造の変化およびその反応性の変化を分析した。その結果: (1) KrFエキシマーレーザを用いて石炭に照射することにより石炭の熱分解ガスの収率が増加し、チャーの生成量が減少すること、また、生成したタールがアセトンに完全に可溶化することが明らかになり、GC/MSおよびGPCを用いてエキシマーレーザ照射した試料の熱分解タールの成分の同定および定量、また、それらのタールの分子量分布の測定ができるので、これらのデータを基に、エキシマーレーザ照射による石炭の解重合の詳しい情報が得られる; (2)エキシマーレーザ照射した試料をXPSなど表面分析手法を用いて分析するという非On-line分析手法は有効であることが分かった。(3)エキシマーレーザー光が試料表面のわずか数mmの厚さで吸収されるということから、微粒子あるいは非常に薄い試料表面を研究対象にすると非常に有効であるが分かった。(4)赤外炭酸ガスレーザーより、石炭の低分子化に対して、エキシマーレーザの方が有効であることも明らかにした。しかしながら、石炭とエキシマー光子間の反応は複雑で、もっと詳細な分析が必要であると考えられる。(5)エキシマーレーザー熱分解のin-situ情報を得るために、on-line観測システム、たとえば、エキシマーレーザー照射Py/GC/MSシステム開発が非常に重要であると考えられる。
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