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1995 年度 実績報告書

嫌気性菌による有用物質生産のための高度な発酵制御法

研究課題

研究課題/領域番号 07455330
研究種目

一般研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

石崎 文彬  九州大学, 農学部, 教授 (20183163)

研究分担者 田中 賢二  九州大学, 農学部, 助手 (20236582)
園元 謙二  九州大学, 農学部, 助教授 (10154717)
キーワードpH-dependent feed / 嫌気性菌 / turbidity control / プロトン変化量の積算 / Lactococcus lactis IO-1 / Zymomonas mobilis / 連続発酵 / 連続基質フィード
研究概要

乳酸菌Lctococcus lactis IO-1によるL-乳酸発酵の連続発酵の制御法に関して検討した。L-乳酸発酵はエタノール発酵同様厳しい最終生産物阻害を受ける。従って培養液のL-乳酸濃度はできる限り低くする必要がある。そのため、我々は培養中に培養液に乳酸を電気透析によって除去しながら培養する電気透析培養法を検討し、その効果大なることを明らかにしてきた。一方我々は、嫌気性菌の連続発酵法は好気性菌と異なる別の理論に基づく必要があることも明らかにしてきた。その結果、嫌気性菌の連続基質フィードでは、pH上下限制御法であるpH-dependent feed法が最も有効であることを見いだした。さらに生産性を上げる目的で、レーザー濁度計を用いたturbidity control法によって菌濃度を高め、高い菌濃度による連続発酵を試みた。この方法では菌濃度の上昇に伴ってdilution rateの上昇が起こり、それによって(大きなDが得られることにより)乳酸濃度が低下して阻害が低減して大きな生産性が得られることを見いだした。これにより、電気透析培養を行わずに十分それに匹敵する生産性を得ることができることを確認した。されに現在キシロース乳酸発酵において、同様の理論で連続培養できるかどうか検討している。
一方、エタノール発酵細菌Zymomonas mobilisにおける連続基質フィードによる実験系で嫌気性菌連続培養の制御理論を明確にするための実験を行った。すなわち、嫌気性菌の増殖では基質資化にともなう定量的プロトン変化が観察されるべきことから、プロトン変化の積算値を培養液糖濃度管理と基質フィードの制御パラメータに使用する制御法の開発を試み、成功させた。その成果は1996年アメリカ化学会春期大会で発表する。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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