研究課題/領域番号 |
07455362
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宇高 正徳 岡山大学, 工学部, 教授 (30033153)
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研究分担者 |
依馬 正 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (20263626)
酒井 貴志 岡山大学, 工学部, 助教授 (00170556)
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キーワード | パン酵母 / リパーゼ / 不斉還元 / 光学分割 / 生体触媒 |
研究概要 |
1.リパーゼを用いる速度論的光学分割 (1-A)ペンタフルオロフェニル基を有するヒドロキシニトリルはフッ素化キラルビルディングブロクとして興味深い化合物である。有機溶媒中におけるリパーゼ触媒不斉アシル化反応によりそのラセ体の速度論的光学分割を行った。その結果、Pseudomonas auruginosa由来のリパーゼを使用した時、アコール体とエステル体共に>99%ee(E>1057)の光学収率で製取できた。さらに分割した光学活性ヒドキシニトリルを還元し、キラルビルディングブロックへの展開を計った。 (1-B)前年度報告したシクロペンテノール誘導体に対するリパーゼ触媒不斉アシル化反応において溶媒効果を詳しく調査した。その結果、溶媒のlogP値とエナンチオ比(E値)との間に顕著な相関がられた。溶媒の疎水性が高くなる程E値は低下していった。溶媒のlogP値は反応速度ともある程度相を示し、溶媒の疎水性が上がるにつれて反応速度も向上した。有機溶媒中における酵素反応の性質が媒の物理化学的パラメーターと相関を示したことは大変興味深いため、現在これらの作用機構につい調査中である。 2.パン酵母無細胞抽出液を用いる高効率不斉還元 パン酵母中の還元酵素の活性や立体選択性を人為的に制御する目的でパン酵母無細胞抽出液の適応試みた。細胞を破砕することにより酵素系が溶液中に均一に溶けた状態になるため、還元酵素の活性立体選択性に手を加えやすいことがこれまでの我々の研究から明らかになっている。パン酵母無細胞出液にグルコースと触媒量のNADPHを添加しケトエステルやアセトキシケトン類の不斉還元を行ったころ、補酵素再生系がうまく回転し立体特異的な還元反応が進行した。通常補酵素の再生のために精酵素を加えなければならないが、本実験では無細胞液中に共存する酵素により補酵素の再生が行われものと考えられる。尚、補酵素のトータルターンオーバー数は約8000まで向上できることが明らとなった。
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