研究課題/領域番号 |
07455405
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石嶋 洋二 北海道大学, 工学部, 教授 (10011115)
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研究分担者 |
中村 章 北海道大学, 工学部, 助手 (60125333)
藤井 義明 北海道大学, 工学部, 助手 (70192309)
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キーワード | 岩石 / き裂 / 同ひずみ / P波速度 / レプリカ / 異方性 |
研究概要 |
稲田花崗岩を供試体として、単軸圧縮試験・三軸圧縮試験において最大荷重点近傍まで載荷した岩石の微視的構造の変化を調査した。調査にあたっては載荷時に生じた周ひずみ量の大きさをパラメータとして、これとP波速度、き裂密度、また、石目とき裂の方向について注目した。き裂の観察にあたっては、レプリカ法と薄片法を組み合わせて用いた。 (1)両載荷に共通して ・周ひずみを目安として除荷を行うことにより最大荷重点近傍からの除荷を容易に行うことが出来た。 ・載荷方向のP波速度には載荷の影響がほとんど見られなかった。 ・半径方向のP波速度は載荷に伴い減少した。 ・半径方向のうちグレイン面よりもハードウェイ面に直交する方向のP波速度の方が常に大きかった。 ・き裂の発達は断面中央より側面近傍の方が著しかった。 ・載荷に伴いき裂密度は増加した。 ・き裂密度はグレイン面に平行なほうがハードウェイ面に平行なものよりも常に多かった。 き裂密度の増加に伴いP波速度は減少した。 ・レプリカ法は鉱物の種類と形状の判別には不適であるが、き裂の識別では薄片と大差がなく、むしろ、黒雲母などの有色鉱物内のき裂の識別には有利である。また、作製も容易である。 (2)単軸と三軸を比較して ・経験した周ひずみによるP波速度の変化は同程度であった。 ・単軸圧縮のほうが三軸圧縮よりき裂密度が大きかった。 ・き裂密度の増加に伴うP波速度の減少の割合は三軸圧縮の方が単軸圧縮より大きかった。
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