研究概要 |
RELP地図は利用場面が多いが,日本型イネの間でのRFLP地図の利用は皆無といった状況である.そこで,本研究では、「日本型イネ間のDNA多型検出とマップの作成」を計画した.本年度に得られた結果の概要は次のようなものである. (1)RAPDの検出:日本型品種「日本晴」,「台中65号」を供試材料として,約600種類のプライマーを用いてPCRを行ない,RAPDの探索を行なった.その結果,約50のRAPDが検出できた. (2)RFLPの検出:8種類の制限酵素を用いて上記2品種のゲノムDNAを消化してサザン分析を行い,RFLPを検出した.50個のRFLPクローンを用いたが,数個でしかRFLPは検出されず,連鎖地図におるlnadmark遺伝子座の設定が困難なことがわかった.現在,打開策を検討中である. (3)地図作成:(1)の結果をもとに15個のRAPDについて,「日本晴」と「台中65号」の交配F_2集団を用いRAPD地図を作成した結果,いくつかの連鎖群が形成できた. (4)マップ集団の育成:日本型品種の恒久的マップ集団として,「日本晴」と「台中65号」の交配から単粒系統法で組換自殖集団を育成するため,F_3を育成し,現在,F_4を育成している.
|