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1995 年度 実績報告書

サツマイモのデンプン合成過程におけるスクロースシンターゼの役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07456010
研究種目

一般研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

斎藤 和幸  九州大学, 農学部, 助手 (00215534)

キーワードサツマイモ / スクローンシンターゼ / デンプン合成 / 発現調節
研究概要

本研究はサツマイモのスクロースシンターゼ(SS)に着目し,その一次構造や塊恨形成過程における発現を検討することにより,サツマイモのデンプン合成におけるSSの役割を明らかにする目的で行った.得られた結果は以下の通りである.1.サツマイモのSSの予想されるアミノ酸配列はジャガイモのSSと高い相同性(91%)を示したが,同じ双子葉植物のシロイヌナズナとの相同性(69%)は単子葉植物のイネやトウモロコシのSSとの相同性(75%)よりも低い値を示した.2.サイマイモの器官別のSS活性は塊根で最も高く,葉柄,ほふく茎及び細根では低く,葉身では検出できなかった.SSのcDNA断片をプローブとしたノーザンブロット分析を行ったところ,塊根,葉柄,ほふく茎及び細根では約2.4kbpのバンドが検出されたが,葉身では検出されなかった.SSのmRNAは塊根で最も多く,SS活性と同様な結果が得られた.3.苗植付け後の根のSS活性及びmRNAレベルは経時的に増加し,根の肥大やデンプンの合成過程と一致した.4.SSの発現と根内の反応基質やその代謝産物との関係を検討するため,苗植付け後の根のスクロース,グルコース及びフルクトース含量を経時的に測定した.スクロース含量は早期に増加し,それを追うようにSS活性は増加した.グルコースやフルクトースはスクロースに比べて含量が低く,SS活性の経時的変化と関連性が認められなかった.5.サツマイモの葉一葉柄部を切り取り,葉柄切断部を6%スクロース溶液に浸しておくと葉柄のSS活性は増加した.6.以上の結果より,サツマイモでは塊根の形成やデンプン合成にSSが重要な役割を果たしており,転流物質であるスクロースによってSSの発現が誘導され,その発現はmRNAレベルで調節されていることが明らかとなった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kaoru Nakayama: "Isolation of a cDNA for sucrose synthase from sweet potato and its gene expression" The 2nd Asian Crop Science Conference. (in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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