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1995 年度 実績報告書

チュウゴクナシ果実成熟特性の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 07456019
研究種目

一般研究(B)

研究機関岡山大学

研究代表者

中村 怜之輔  岡山大学, 農学部, 教授 (70021053)

研究分担者 久保 康隆  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (80167387)
キーワードナシ / チュウゴクナシ / 果実成熟 / エチレン生成 / エチレン生成系遺伝子 / 果実流通特性
研究概要

チュウゴクナシ果実には、エチレンを生成して成熟するクライマクテリック型の品種と成熟してもエチレンを生成しないノンクライマクテリック型の品種が存在する。遺伝的バックグラウンドが共通する同一種内でエチレン生成特性の相違を遺伝子レベルで解明することは、果実一般のクライマクテリック型果実とノンクライマクテリック型果実の相違の本質に迫ることと考えられる。そこで、本年はチュウゴクナシ6品種と、対照としてのセイヨウナシ2品種及びニホンナシ4品種を用い、PCR法によるACC合成酵素及びACC酸化酵素遺伝子断片の増幅を試みた。その結果、6種の異なるACC酸化酵素遺伝子断片及び3種のACC合成酵素遺伝子のクローニングに成功した。DNAシーケンサーを用いて得られた遺伝子断片の塩基配列を決定し、推定アミノ酸配列のホモロジー解析を行った。6種のACC酸化酵素遺伝子断片のうち5種はリンゴで報告されている同遺伝子と90%程度の高い相同性を示した。一方、ACC合成酵素遺伝子断片では、いずれもリンゴの同遺伝子との相同性は70%程度とあまり高くなかったが、メロン及びキュウリの遺伝子と高い相同性を示した。ナシ果実から得られたACC酸化酵素遺伝子が近縁種であるリンゴの遺伝子と極めて類似しているのに対し、エチレン生成の最も重要な律速酵素であるACC合成酵素遺伝子がウリ類に類似していることは極めて興味深いことである。現在、得られた遺伝子断片を用いてサザンブロット法によるゲノム内の解析を進めている。ノーザンブロット解析による個々の遺伝子発現の調査については、成熟ナシ果実から充分量のRNAを抽出することが常法では困難であることが明らかになり予定より遅れが生じている。しかし、RNA抽出法の検討を重ねた結果、最近、安定した抽出法の確立に目途が立つようになった。今後、この改良法を用いて遺伝子発現解析を急速に進め遅れを取り戻す予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山下 裕 他: "3系統のナシ果実のACC合成酵素及びACC酸化酵素遺伝子の解析" 園芸学会雑誌. 64(別2). 686-687 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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