研究課題/領域番号 |
07456022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
今西 英雄 大阪府立大学, 農学部, 教授 (20081549)
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研究分担者 |
大木 理 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (00128761)
森 源治郎 大阪府立大学, 農学部, 講師 (20081515)
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キーワード | テッポウユリ / 不発芽 / 温湯処理 / 低温処理 / 高温処理 / 堀り上げ時期 |
研究概要 |
テッポウユリの促成栽培でみられる不発芽発生の原因を解明するため、球根産地の沖永良部島で時期を変えて堀り上げた球根を入手し、9℃一定、9℃6週間後20℃,20℃一定の温度条件で発芽試験を行った。9℃一定の発芽条件では、6月9、16、23日と堀り上げ時期に関わらず、70%前後の発芽率が得られた。しかし、9℃6週間後に20℃に移すと、堀り上げの最も早い6月9日堀りの球根では30%しか発芽せず、16日堀り球では55%、23日堀り球では75%と発芽率は高くなった。20℃一定の発芽条件下では、9日堀り球でのみ発芽率が30%と低く、16、23日堀り球では95%が発芽した。9℃の期間を変えて20℃の温度に移した実験では、9℃2週後に20℃に移すと発芽率が5〜15%と極端に低下し、9℃の期間が4週より長くなるにつれて発芽率が高くなった。また、9日堀り球を湿潤条件下で、25℃では6週、30℃では2週、35℃では1週間貯蔵するか、47〜48℃の温湯に1時間浸漬すると、9℃一定、9℃6週間後20℃の発芽条件で高い発芽率が得られた。これらの結果、9日堀りという早堀りでは、球根の休眠が不発芽発生の原因となっており、16日以降の堀り上げでは、球根の休眠は破れているが、9℃の低温を受けると不発芽に向かう未熟球根がかなりあることが分かった。この不発芽発生を避けるには、堀り上げを遅らせて沖永良部島で高温に遭遇させるか、入手後の球根を温湯中もしくは高温湿潤条件下において成熟を促すことが必要であることが明らかとなった。
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