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1996 年度 実績報告書

高等植物プロテインキナーゼCの分子特性と硝酸還元酵素リン酸化の環境応答解析

研究課題

研究課題/領域番号 07456039
研究機関神戸大学

研究代表者

王子 善清  神戸大学, 農学部, 教授 (90031195)

研究分担者 吉川 潮  神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (40150354)
南森 隆司  神戸大学, 農学部, 教授 (00180555)
杉本 敏男  神戸大学, 農学部, 助教授 (70240851)
キーワードPROTEIN KINASE C / PROTEIN KINASE / SIGNAL TRANSbUSTION / PLANT PKC
研究概要

本研究では、まずコマツナの本葉及び根部からPKCの分離・精製を試み、硫安沈殿及び二段階のカラムクロマトグラフィー(陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、疎水性カラムクロマトグラフィー)により、リン脂質依存性/カリシウム依存性PK活性画分を得、これについて免疫化学的解析及び自己リン酸化能の解析を行った。その結果、本葉でPKC活性が発現されていると推察された。本部分精製PKC画分とコマツナ部分精製NR画分をin vitroで反応させ、NRタンパク質へのリン酸基転移触媒能を検討した。その結果、NR活性への失活的効果は認められなかったが、PS DO Ca2+存在下でのみNRタンパク質へのリン酸基付加が検証された。
一方、本葉を用いてPKCホモローグ遺伝子の検索を試みた。
この目的のために、既知のPKC遺伝子のアミノ酸配列のアライメントをもとに、その保存領域の混合プライマーを作製し、それらを組み合わせて、コマツナmRNAを鋳型に用いてReverse Transcriptase-Polymerase Chain Reaction (RT-PCR)を行った。得られたPCR産物をクローン化し、その塩基配列を解析した結果、プロテインキナーゼと考えられる配列を持つクローンを幾つか得た。本研究で、現在、まだ明確な知見のない植物型MAPKK、Rasホモローグ様のキナーゼ断片を同定することができた。さらに、新規なキナーゼと考えられる配列の一部であるbcpk1はカビ(Trichoderma reesei)PKC様遺伝子と非常に高い相同性(アミノ酸レベルで92.4%)を有していた。bcpk1はPKCの特徴の1つとして考えられるサブドメインV内のアミノ酸配列であるG-G-D-L-M、サブドメインVIa内のF-Y-A-A-E、及びサブドメインVIII内のT-F-C-G-T(-P)を保持しており、このことからPKCとbcpk1は同じファミリーに属することが示唆された。更に、コマツナゲノムサザンハイブリダイゼーション解析の結果よりbcpk1がコマツナ遺伝子に存在することが明らかになり、高等植物PKCホモローグ遺伝子が極めて高い確率で存在することが裏付けられた。そこで、現在シロイヌナズナcDNAライブラリー、ライスcDNAライブラリーからbcpk1をプローブにPKCホモローグ遺伝子全長を含むクローンの選択を行っている。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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