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1996 年度 実績報告書

ストレス応答が老化によって変動する様相とその機構

研究課題

研究課題/領域番号 07456063
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

安本 教伝  京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (50026514)

研究分担者 谷 史人  京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (70212040)
小関 佐貴代  京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (70230315)
キーワード老化 / ストレス / ストレスタンパク質 / HSP70 / HSP32 / ヘムオキシゲナーゼ / 酸化ストレス
研究概要

昨年度には、ストレス非負荷時の熱ショックタンパク質(HSP)70とHSP32量が加齢によって増加することを明らかにし、老化もストレスの一種であることを示した。
また、加齢に伴って生体内に鉄含量が変動し、その変動パターンがHSP32量の変動と類似していることを明らかにした。この結果から、加齢に伴って酸化ストレスが生じている可能性が考えられた。本年度は、次のような結果を得ている。
1、老化促進モデルマウスの臓器中における酸化タンパク質量の加齢に伴う変動を調べた。その結果、酸化タンパク質量は加齢に伴って増加し、その変動パターンはHSP70とのものと一致し、HSP32とは一致しないことが明らかとなった。このことは、それぞれのストレスタンパク質を誘導する原因が異なることを示唆している。
2、生体内において活性酸素種を生成することの知られているパラコートを皮下投与し、酸化ストレスを与えた場合のHSP70とHSP32の誘導に対する、加齢の影響を調べた。その結果、過剰のストレスに応答して発現するストレスタンパク質の誘導量は、HSP70,HSP32ともに加齢に伴って低下した。一方、パラコート投与後の酸化タンパク質レベルは加齢に伴って増加していた。これらの結果は、ストレスに対する応答能が加齢に伴って低下し、老齢マウスは酸化的傷害を受け易くなっていることを示唆している。
3、老化の進行を抑制するような食餌性因子を検索する目的で、松果体分泌ホルモン・メラトニンと副腎皮質ホルモン・デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)を間欠自由食を60日間摂取させた。しかしながら、定常状態における肝臓中のストレスタンパク質ならびに酸化タンパク質に及ぼす影響を調べたところ、有意な効果は認められなかった。
4、HSP32の発現誘導に対する老化の影響を調べるための予備的実験として、ヒト結腸由来癌化細胞(Caco-2)に種々の金属を添加し、細胞生存率を評価することにより、実験に用いる金属の添加終濃度を決定した。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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