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1995 年度 実績報告書

抗エイズウイルス性微細藻多糖の構造とリンパ球刺激作用について

研究課題

研究課題/領域番号 07456097
研究種目

一般研究(B)

研究機関香川大学

研究代表者

奥谷 康一  香川大学, 農学部, 教授 (00036013)

研究分担者 茂田 士郎  福岡県立医科大学, 教授 (00045634)
松田 政広  香川大学, 農学部, 助手 (50253258)
岡崎 勝一郎  香川大学, 農学部, 教授 (60109733)
門谷 茂  香川大学, 農学部, 教授 (30136288)
キーワード抗エイズウイルス / 多糖 / 海洋微細藻 / Cochlodinium
研究概要

瀬戸内海で採集し、研究室保存株の微細藻Cochlodinium polykrikoidesの無菌株を調製し、これを多糖生産株として維持し使用した。最初に微細藻の培養条件についてのデータを得るため、グロースキャビネットを用いて温度、光、通気条件培養時間を検討した結果から、培養は岡市らによる海水栄養塩添加培地(ESM)を用い、21℃、3500Lxで行った。培養液を濾過し藻体を除いて得た上澄液からエタノール沈殿、Cetavlon沈殿により酸性多糖を集めた。透析後、凍結乾燥して多糖標品を得た。これはDEAE-celluloseカラムクロマトにより1Mおよび2M NaClで溶出される画分に分かれ、分離・精製した多糖は、超遠心及びセルロースアセテート膜電気泳動分析で均一性の高いことが認められた。精製多糖の抗ウイルス活性試験にはエイズウイルスとしてHIV-1のHTLVIII-B株/MT-4、その他のウイルスとしてFLUV-AのIshikawa株(H3N2) /MDCK、FLUV-BのSingapore株/MDCK、PFLUV-2のGreer株/HMV-2、PFLUV-3のC-243株/HMV-2、HSV-1のKOS株/HMV-2、PSV-AのLong株/HEp-2、RSV-AのFM58-8株/HEp-2、RSV-BのSM6148株/HEp-2、MLSVのEdmonston株/HMV-2、MPSVのECXH-3株/HMV-2を用いた。抗ウイルス活性の測定は、MTT法を用いてEC50値を判定した。また、抗凝固活性はPTおよびAPTTにより判定した。本多糖は、HIV-1に対して1.7μg/ml、FLUV-Aには0.45〜1.1μg/ml、同Bには7.1〜8.3μg/ml、PFLUV-2には0.8〜25.3μg/ml、RSV-Aには2.0〜3.0μg/ml、同Bには0.8μg/mlの濃度でEC50値を示し有効と認められた。これに対し、MLSV、PFLUV-3、MPSV,およびHSV-1には抗ウイルス活性を示さなかった。本多糖は、使用した細胞系に対して100μg/mlの濃度で全く細胞毒性を示さず、培養T細胞(MT-4)に対してはかえつて増殖促進効果を示した。また、硫酸多糖に特有の抗血液凝固作用も見られなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Hasui: "In vitro antiviral activities of sulfated polysaccharides from a marine microalga Cochlodinium polykrikoides) against human immunodeficiency virus and other enveloped viruses." International Journal of Biological Macromolecules. 17. 293-297 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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