研究課題/領域番号 |
07456109
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
田中 忠次 明治大学, 農学部, 教授 (70167500)
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研究分担者 |
小島 信彦 明治大学, 農学部, 助手 (10277725)
秋吉 康弘 宮崎大学, 農学部, 助教授 (30041031)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 渓流取水工 / 離島 / 降雨の利用 / 水資源 / 水利施設 / オフストリームダム / トラップダム |
研究概要 |
河川本流に建設するダム(オンストリームダム)は、土砂礫の堆積、汚水の流入、ダム下流河床の低下、海岸浸食等の問題があるために、ダムの効率、環境保全の観点から、ダム建設に否定的な風潮も生まれている。また、移転問題などの社会的条件、さらに地形・地質条件が厳しくなり、オンストリームダムの建設が難しくなってきている。しかし、河川本流外の適地に建設したダム(オフストリームダム)に、河川本流または、流域内外の渓流河川に設置した渓流取水工による取水を導水して貯溜・利水するシステムを確立すれば、河川水利の安定と環境保全を図ることができよう。これまで開発してきた汎用性を有するバースクリーン複合型渓流取水工とオフストリームダムを組み合わせることにより、このような新しい利水システムの確立に資することを目的として本研究を実施した。 トラップダム方式バースクリーン複合型渓流取水工は、洪水時にはバースクリーンからの取水を主とし、渇水時には段落固定堰に設けた集水管によって渓流河床貯溜水を取水するもので、流量変動の激しい渓流河川からの取水に有効である。とくに洪水時に限って流出がある。離島、中山間地帯の渓流河川を水源とし、オフストリームダムとの組み合わせによる利水システムにおいて、ダムの貯水効率を高め得るので、ダム規模を小さくすることが可能になる。現地への適用については長崎県小値賀畑総事業所などの協力を得て、渓流河川地形、流況、計画取水量に即した、トラップダム方式渓流取水工の諸元を決定し、オフストリームダムの計画貯水量に対応した導水路の算定方法、利水システムの確立を図った。 オフストリームダムの一つのタイプと考えられる調整池型の既存ダムについての現地調査も行い、また、水利施設等の基礎、フィルダムダム堤体の有限要素法による応力・変形解析手法の開発を行った。
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