研究概要 |
本年度は,走行装置の形態決定を目標に以下の項目を実施した. ・走行装置の基本性能の現状調査と分析 これまでに開発された各種走行装置の乗り越え性能と旋回性能の観点から過去の文献資料等により調査し,屋外作業を主とする農業ロボット用として有効と考えられる新たな走行装置形態の候補を検討した.その結果,車両の最低地上高を大にするような走行装置支持部をもつ履帯型装置とタイヤ型装置,さらに軟弱地に威力を発揮すると考えられる可動ラグ型剛体車輪装置を選択した. ・走行装置の数値シミュレーション用プログラムの準備 走行装置形態案のいくつかについて,ワークステーションを利用した数値シミュレーションにより乗り越え性能と旋回性能を計算することを試みるため;a)走行装置の対象となる土を第1近似として剛体で置き換えることで乗り越え機構のみに着目した力学解析,b)土との接触部分の影響を単純化する旋回性能解析,c)軟弱土を剛塑性体と仮定して土の変形を考慮する剛塑性有限要素解析のためのプログラムを開発した.
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