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1996 年度 実績報告書

新生子の脳発育における腸管バリアーと血液-脳関門の生理学的な役割

研究課題

研究課題/領域番号 07456135
研究種目

基盤研究(B)

研究機関鳥取大学

研究代表者

原田 悦守  鳥取大学, 農学部, 教授 (90001536)

研究分担者 竹内 崇  鳥取大学, 農学部, 助手 (20216849)
七條 喜一郎  鳥取大学, 農学部, 助教授 (50032298)
キーワード腸管バリアー / 血液-脳関門 / 初乳由来生理活性物質 / 脳脊髄液 / 脳機能の生後発達 / 脳内カテコールアミン / 脳の電気活動
研究概要

I.新生子が哺乳することによって、ミルク成分が腸上皮細胞から吸収され、さらに脳の機能発現に関与する可能性を調べた。母乳未摂取のブタ新生子にウシの初乳を投与し、ミルク成分の血液及び脳脊髄液への移行動態を電気泳動法並びにELISA法によって解析した。その結果、(1)初乳投与後、血清タンパク質濃度は経時的に増加し、24時間後には3倍となり、ミルク由来IgG及び分子量数万のタンパク成分の移行が認められた。(2)脳脊髄液のタンパク質濃度は、ミルク投与直後から増加し、6時間で2倍となった。(3)その中で、分子量約19,000と31,000の二つの血液由来タンパク成分が脳脊髄液内に認められた。以上の結果から,新生子の初期には、ミルク由来タンパク成分のある分画は腸上皮細胞を介して血液中へ移行し、さらに脳脊髄液中にも移行することが明らかにできた。
II.生後発育の目覚ましい食虫目のスンクスについて、中枢神経系における生後発育過程を明らかにするため、脳波並びに視覚誘発電位を測定した。また、脳各部のカテコールアミンの分析をHPLC-ECDにて行った。
(1)脳の電気活動は5〜7日齢で顕著となり、14日齢で成体とほぼ同様の活動を示した。(2)視覚誘発電位の潜時は7日齢で急激に短縮し、10日齢では成体とほぼ同じレベルとなった。(3)ノルアドレナリンとドーパミン含量は5〜7日齢以降顕著な増加を示した。以上の結果、スンクスの中枢神経系における電気活動は生後5〜7日目で著しい発達を遂げ、同時に脳内カテコールアミン量も増加することが明らかとなった。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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